【異世界大量転生4】役に立たない淫売聖女(♂)は極寒の地に追放されました。※なお、英雄王弟は即追いかけて行った模様です。

とうや

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楽園と崩壊と

45 しょっぱいものが食べたいそうです(ノア視点)

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「しょっぱいものが食べたいわ!」


デル姉さんが拳を振り上げて突然に叫んだ。


「しょっぱいものって……えーと、ご飯のおかずは大体しょっぱくない?」

「違う!違うのよ!!しょっぱいおやつが食べたいの!!果物もご飯も美味しいわ!!でもしょっぱいものが食べたいの!!パパぁ~!しょっぱいものしょっぱいものしょっぱいものが食べたいの~!!」


ああー…、デル姉さんの言わんとした事がわかった。以前、セバス父さんがお芋を油で揚げてお塩かけただけの……ああいうのが食べたいんだね…。


「……あー、もう。しょうがねえなあ、この食いしん坊め」


わあい!お芋かな?あれ俺も好き!!

ワクワクしながら2人でセバス父さんについていく。アレクと部下さんたちはカズマさんと訓練だ。《絶》に『だんじょん』とかいうところに案内してもらったらしい。


「デル、お前、最近コルセットやめたから腹がどうのとか言ってなかったか?」

「うっ…!!だ…だって……公爵家よりパパのご飯が美味しいのよお~!セツナさんが送ってくれた服も紐で結ぶタイプだからウエストが自由じゃない!ひどいわ!」

「…まあ、飯が旨いって言ってくれるのは嬉しいがあんまり肥えるなよ?」


セバス父さんはすごく大きな鍋を取り出した。

えっ。今、ウエストとかそういう話してたよね!?


「デル、食料庫行ってトウモロコシの乾燥したやつ持って来てくれ。セツナが送ってくれたあの黄色いつぶつぶだ」

「了~解☆」

「んー…ノアはこっちか」


……ん?おっきなフライパンに砂糖とバターとミルク?


「ノアは甘いほうが好きだろう?」

「うん!しょっぱいのも甘いのも大好き!」

「欲張りめwww」


えへー!セバス父さん大好き!


「あらあら、まあまあ…楽しそうですわね?」


シル母さんも来た。シル母さんはデル姉さんよりもっと食いしん坊だ。


「あー!あー…、ンンン!シル、お前はさわr……す、座って、見ててくれ。あ、でかい皿をいくつか出してくれると助かる」

「はい、旦那様」


………うん。シル母さんはお料理できないもんね……。







シル母さんがお皿を取りに行った直後に、背後でガッシャーンとか音がした……。











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