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霊峰オデッサにて
36 愛すべき隣人???(アレクシス視点)
しおりを挟む突然空から現れた2人は、この世界の『上』に棲むモノだと言う。
ノアは眠ったままだ。
自称ノアの『親』のさくらと名乗る人物は「馴染む前って強烈に眠くなるんだよな」と笑った。
「……んー、この世界の奴にはオリジンの名前も呼びにくいかぁ…。言葉自体にチカラが有るからなあ。じゃー、俺は刹那で、こいつは一眞な」
「セツナに…カズマ……」
良く分からないが、敵意はないようだ。
俺たちは一旦、屋敷の中に入り、この恐ろしいモノたちと対話することになった。
セツナと名乗る男は、遠い遠い世界でノアの『親』であったらしい。深い森を思わせる緑の瞳以外は何一つ似ていない親子だが。
「現状把握したいんだが、事情を詳しく知ってる奴は居るか?」
カズマという男が笑いながら言った。ああ、こういう奴は一番残忍で冷酷なんだ。俺の本能がそう言っている。
「………自分が…」
アーロンが手を挙げた。真っ青になって、ガクガク震えていたけれど。
カズマがスッとアーロンの頭に手を伸ばす。だめ、だ。あれは駄目だ。アーロン…!
「ちょい待ち《奈落》」
セツナがカズマの手を掴む。
「お前さあ、俺より酷くない?無理矢理繋ぐなよ。壊れるぞ?」
「……お前の『酷い』の基準がわからん…」
「《白妙》のもんを壊すなって事だよバカなの死ぬの?」
「………(チッ)」
「うわ、こっわ!」
戯けてセツナは笑った。
「さて無謀で勇敢なる、愛すべき隣人《ちいさきもの》。お話しようか?あ、美味しいご飯と酒があると嬉しいな?……《奈落》、お前はそっちで《鹿島》と話してこい」
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