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霊峰へ
19 神託(神官長視点)
しおりを挟む「早く次の【聖女】を」と女神様へ三度目の催促でやっと神託が降りた。
《それが……何者かが妨害しているとしか思えないの。『上』の世界へ干渉できない。いいえ、それどころか………》
は……?
「なんと?何と仰いました?」
《いいえ、こちらの話よ。とにかく ーーー しばらくは《マレビト》は召喚できないわ。システムにはこちらの人間を使いなさい》
「え…」
《人間に魔力を送らせなさいと言ったのよ。巫女や魔術師がいるでしょう?》
「なりません女神様!あれに常人が魔力を注ぐなど……食い尽くされてしまいます!!」
《嫌なの?仕方ないわね?では……生きたままの人間を数人、システム炉に放り込みなさい》
「は……?人間、を?いま、なんと?女神様?」
《活きが良い人間なら棄民でも平民でも良いわ。生命力を魔力に変えるの。まあ…魔力のある人間の方がもつけれど?》
「……………!!」
なんと……いう、こと……を………!!
《お前たちの『快適で人間的な生活』はそういうものから成り立っているのよ?お前が選ぶと良いわ。誰を犠牲にするか、……ね?》
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