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お菓子がないならパンを食べよう

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白金たんのミルクが終わったら黄金たんが「おにゃかしゅいた!」と騒ぎ始めた。フリーダム過ぎませんかねうちの坊ちゃん。


「さっきクッキーもりもり食べてなかったか?」

「ちやうもん!おやちゅらもん!おにゃかしゅいた!」

「あー…」


要約すると「さっき食べたのはおやつだからお腹いっぱいにならない、お腹すいた」ってことだね?

いつものパンを山盛りとスープを眷属がススーッて運んでくる。あっ、パンもスープもあったかい…。いつも思うけどさあ、手際良過ぎねえ!?


「あやく!パパ!おにゃかしゅーんよ!!」


うん、我が子なのになに言ってるかわかりにっくーい。よじよじと膝に登ってくるからゲップまでさせた白金たんを隣の席の陽咲にパス。


「あー!」

「はいはい、あーん」


パカリと開けたお口にパンを放り込む。固い皮を剥いて白いとこだけ食べさせて、皮は俺が食べる。我ながら過保護だが良いじゃない可愛いんだから!


「陽咲も食べる?」

「ああ、いい。後でゆっくり食わせろ」

「りょーかーい」


そうだね後でゆっくり食べようね。あっ、陽咲、口の端にジャム付いてるよ?ペロッ…とかしてさあ!うん、やろう!ジャムなら子供が見てたって良いよね?ねっ?

今日は肉団子とキャベツのトマトスープ、温泉玉子付き。トロッとした黄身をパンに付けて口元に持っていくと食い付く食い付く。えー、黄金たん半熟玉子お好きですかそうですか。眷属のおかげで好き嫌いなく育ってるなあ。うむうむ。俺の料理は相変わらず嫌いらしいけど。解せぬ。


「あっ」

「ん?」


黄金たんが食べ終わる頃、陽咲が声を上げた。


「……アイツ、迷宮をぶち壊し始めたぞ?」

「えっ…」






ええ~!?




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