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黄金玉子のプレーンオムレツ、搾りたての羊の血をかけて

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連れてこられたのは厨房らしき場所だった。忙しそうに働く猫や鳥の獣人たち。


「はぁい、ちょっとコンロ貸してねえ?」


メルと呼ばれた美女は、ニコニコしながらフライパンを取り出し、瞬く間にオムレツらしきものを作っていく。白い皿に黄金色のオムレツが眩しい。


「はい嫁くん、手伝って」

「え…あ、はい。何したら……」


メルに近寄るとパッと手を取られ……


「ふっ…ぎゃ!?」


人差し指を包丁でブッスリやられた。せっかくのオムレツに血がぼたぼた滴る。うわ…マズ!!


「あ、引っ込めちゃダメ!」


そのままギュウッて搾り出された。皿の上で。


「え…え……ええ!?」

「メル!!」

「あっ、もうできますよ~!待っててくださいねえ」


ええええええ???


完璧な美しさのオムレツを真っ赤な血で汚して、メルは満足したように笑って俺の手を放り出した。


「はい、陽咲様♡プレーンオムレツ嫁くん味ですよ~」

「食いたくねえ!!!」

「まあまあ、そう言わずに一口だけでも!」

「いらねえ!!」





どういうことですか???





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