腐女神さまのいうとおり1〜亡国王子と死神辺境伯〜

最終話

俺がぐっすり眠り続けている間に、お隣のオストハウプトシュタットが滅んだらしい。伝染病だってさ。うーん、仕方ないよね？こっちの世界って衛生観念が中世なんだもん。俺がヤダヤダって駄々こねて改革していったアレスゲーテがおかしいらしいよ、うん。

そんなこんなで、日々は穏やかに続いていく。

最近は、一花姉とデウスお兄さんにくっついて、ひより様が第二厨房に顕現あらわれるようになった。白玉団子がお気に入りらしいよ？冷えて固くなったお餅が一番嫌いって言うから、固くならない白玉粉でお団子を作ったらハマったらしい。

毎日のように来てるけど、ヒノモト大丈夫？え？『偽神ぱーとつー』？？？作っちゃった♡って……あー……ははあ、ひより様、ぜんっぜん反省してないね！？もー！正座！正座しなさーい！！

穏やかに続く日々の中、前世の末弟の四祇くんがアレスゲーテにやってきた。一緒にいる、なんだかぼんやりしたお顔の人は『勇者』さんなんだって。一花姉が「平凡萌えぇ～！！」なんて叫んでるから多分お嫁さんかお婿さん候補なんだろう…。ごめんね。強く生きて…。

四祇くんは今から『魔王討伐』に行くらしい。俺が嫌そうな顔をしたら、何故か頭を撫でられた。むう…！四祇くん！我、兄ぞ！？


「姉ちゃんの結界の中からあいつを出してやんねえと」


……三鷹くんはまだあそこで戦っているんだろうか。無限の命を持つといわれる魔王を、殺し続けているんだろうか。

日々が続いていく。

俺はここで待っている。

ご飯を作って。お菓子を焼いて。どうか、どうか、と祈りながら。



続く日々の中 ーーー 










ドン！と魔王領の一際大きな山が、噴火した。



















To be continued next number






















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次は三男『四祇編』です。……の前に、服飾師ソワヨの短編が恋愛カテゴリでくるかな？