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亡国王子、恥じらう
しおりを挟むフィアツェンと致してしまった翌日。目が覚めると「あれ?夢だった?」っていうくらい普通だった。寝巻きは着てるし、あれだけ汗だくになった体はサラッとしてるし。
「……起きたか」
すでに身支度を整えたフィアツェンがちゅっちゅしてくる。起きあがろうと……
「……ふぎゃっ???」
んおおおおおおお…腰に鈍痛が走った!なにこれえ!?
股関節と……お、お、……おしり…………えええええええ…
夢じゃなかった…!
お…俺……フィアツェンと…。
「大丈夫…じゃないな。今日は寝ていろ。食事はここに運ばせる。今日の俺の仕事は隣の俺の部屋でする」
「にゅっ……グゥッ…ふぉぉぉぉおおおお…!」
俺は火が出そうな顔を両手で覆ってころりともう一度寝転がった。
「アールツナイ?」
「はっ……恥ずかしぃ……ょぉ…!」
「……アールツナイ…」
えええ…!!だって…だってさあ!あんなとことかこんなとこ見られて触られて、舐められて、ゆ…指とか、アレとか、おっ、お尻に………
「ぴぎゃあああああ!」
「ア、アールツナイ??!!」
顔を隠してベッドの上を転げ回るという奇行にフィアツェンが慌て始める。
「アールツナイ…!?アールツナイ!すまない…!やはりまだ早かったな?」
いや多分遅いくらい。なんだけどぉ!
体に毛布を巻き付けて。蓑虫状態でこっそりフィアツェンを見る。……うう…俺はこんなにひどい態度なのに、フィアツェンが蕩そうな顔で見てきて居た堪れない…!
「…アールツナイ?その…体は大丈夫か?」
「か…からだ……?」
「いやその……」
「………うん…おしり、いたい…」
「……っ!」
言って後悔した。もう!フィアツェンまで赤くなるとか反則だろぉ!!
ころんころんと蓑虫状態で転がる俺をぎゅっと毛布ごと抱きしめて。フィアツェンがどこか行っちゃったなー…と思ったら帰ってきた。
「アールツナイ。今日は俺もここにいるから」
「えっ…」
「……嫌か?」
「ぅ…ううん。でも……お仕事…」
「早急に処理せねばならんものは無いようだ」
フィアツェンがもう一回ぎゅってしてきて、毛布がゆっくり剥がされてしまった。ううう…どんな顔すればいいのぉ!?恥ずかしいよお!!
その後むちゃくちゃご飯食べた。だってお腹すいたんだもん!!
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