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【ヴィドス視点】
しおりを挟む「ちょっ…だめです師匠!今日は鰻の『カバヤキ』を教えてくれる筈でしょう!?アンタが狩りに出たら五日も十日も帰ってこねぇンすから!」
「ふむ。だがのぅ、五月蝿うて、五月蝿うて…」
「俺ァこの先の手順知らねぇっすよ!?このまんまじゃアンタが「不味い」って食わなかったゼリー寄せしかできねぇです!?アールツナイ様もカバヤキを楽しみにされてますよ!」
「うぬぅ……」
師匠は孫であるアールツナイ様に弱い。天の国でも血は繋がっていない孫らしいが、それはもう目に入れても痛くないほど、とはこのことだろう。
「衛士…は、ぱうら殿が呼びに行ったか。ほぅら、そこの淫売、衛士に摘み出される前に疾く往ね」
「いっ…い……淫売!?ヴィドス!なにこの糸目!平たい顔族!?まさかアンタもヴィドス狙ってんの!?バッカじゃない!ヴィドスは僕にメロメロなんだからぁ!」
「ファビアン!お前とっ捕まえられて牢屋に入れられる前に早く出てけ!師匠、鰻の滑り取り終わりました!続きお願いしまッス!!」
ああ~!ダメだこの2人。混ぜるな危険!!
「大体、この不細工はうちの孫を貶したのだぞ?万死に値するわ。気持ちの悪い淫売が。茶屋の陰間の方がよほど愛らしいぞ」
「ンきいっ!不細工!?お前の方が 」
「………あれえ?おきゃくさん?」
「「「………………へ?」」」
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