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こたえ探し

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 自慢じゃないが、私は友達がたくさんいる。
 いる。いるが、誰がこんな込み入った話を相談できるだろう。いや、はじめからできないに決まっている。
 もはや相談相手は弟しかいまい。

 こうして、私はこうなった経緯?(経緯も何もないと思うのだが、)を一応話して、どう対応すれば良いのかわからないので、相談に乗ってもらうことにした。
 弟と恋バナ(?)する日が来ようとは思っていなかったために、なんだか恥ずかしい。

 そんな、恥じらいを持ちつつ相談した結果ーー弟に両断された。

 「え?告白された?断ればいいじゃん」

 弟よ、はっきりしすぎだぞ。

 「だってさ。相手は姉さんのこと男だと思っているんでしょう?」
 「た、多分」
 「なら尚更だよ。相手には申し訳ないけど、今の貴族社会を考えれば、姉さんは99%政略結婚する。相手が姉さんのことを女性だと気付いて求婚したら事態は変わるかもしれないけど、それはあり得ないことだし。そもそもあの学校、男子校だし…」

 そうなのだ。
 あの学校は通信制の男子校で、女子は一人もいない(私を除いて)。しかも入学を許されているのはその生徒がそれなりの爵位を持つ者である、またはその者に扶養・後ろ盾としてついてもらっている生徒。それに加えてプライバシー保護法を忠実に守っているから、引きこもり弟にとっても家族にとっても都合が良かったのだ。そして、テストや結果発表などの登校は基本安息日なので、全日制の学校に通う私にとっても都合が良かったわけで…。

 「姉さん、別にその人のこと好きじゃないんでしょ?」

 そもそも論で言えば、そうだ。
 好きというより、競って勝ちたい…みたいな?

 「気持ちが向いてないなら断っても別に問題ないじゃん」
 「でも、断ったら断ったで居心地悪いよ。…あ、そっか。また入れ替わってリオンに学校に行って貰えばいいんだ!」
 「えっ!待ってよ姉さん」
 「そうすれば元どおりだし、私も奴からおさらばできるし、リオンはリオンで対人恐怖の練習の成果を発揮できるし、いいこと尽くめだ!よし、そうしよう!リオン。ありがとう。最後に次学校行って終わりにして来る!」
 「姉さん~~~」


そうして次の登校日が来た。




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