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しかし、彼女はあの日以来姿を現す事はなかった。
待てども待てども現れない彼女。
一週間が過ぎ、更には一ヶ月が過ぎようとした頃、流石の俺も落ち込んでいた。
すると、仲の良い彼が心配したのか声を掛けてきた。彼は呆れたように何故そんなに執着するのか?と訊ねてきた。
俺は少し照れながら『初恋なんだ』と呟くと、彼は驚きつつ困った様な顔で笑っていた。
それから数日が経った頃、いつもの様に交差点で待伏せしていると、目の前からあの彼女が歩いて来るのが見えた。
彼女はあの時と同じく色白の肌に綺麗な黒髪を風に靡かせ、颯爽と此方へ向かってきた。
俺は勇気を振り絞り、彼女が俺の近くまで来るのを確認してから彼女に声を掛けた。
彼女は俺の声に立ち止まると此方に顔を向け、小さく返事をした。
俺は吃りながらも自分の気持ちを彼女へ伝えた。
彼女は聞いた後、しばらく沈黙していたが、ふと口を開くと思いがけない事を口にした。
それは、彼女も前から俺に好意を抱いていたと言う事だった。
あまりにも突飛な話で一瞬、俺の思考は停止していたが、彼女の問い掛けに我に戻る。
お互い、暫く黙り込んでから、彼女からの告白が返って来たので、俺は二つ返事で彼女の言葉を受け入れた。
彼女はクスリと笑うとまた口を開いた。
待てども待てども現れない彼女。
一週間が過ぎ、更には一ヶ月が過ぎようとした頃、流石の俺も落ち込んでいた。
すると、仲の良い彼が心配したのか声を掛けてきた。彼は呆れたように何故そんなに執着するのか?と訊ねてきた。
俺は少し照れながら『初恋なんだ』と呟くと、彼は驚きつつ困った様な顔で笑っていた。
それから数日が経った頃、いつもの様に交差点で待伏せしていると、目の前からあの彼女が歩いて来るのが見えた。
彼女はあの時と同じく色白の肌に綺麗な黒髪を風に靡かせ、颯爽と此方へ向かってきた。
俺は勇気を振り絞り、彼女が俺の近くまで来るのを確認してから彼女に声を掛けた。
彼女は俺の声に立ち止まると此方に顔を向け、小さく返事をした。
俺は吃りながらも自分の気持ちを彼女へ伝えた。
彼女は聞いた後、しばらく沈黙していたが、ふと口を開くと思いがけない事を口にした。
それは、彼女も前から俺に好意を抱いていたと言う事だった。
あまりにも突飛な話で一瞬、俺の思考は停止していたが、彼女の問い掛けに我に戻る。
お互い、暫く黙り込んでから、彼女からの告白が返って来たので、俺は二つ返事で彼女の言葉を受け入れた。
彼女はクスリと笑うとまた口を開いた。
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