二人の夏

冬生まれ

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補習がおわり、教室を後にした俺達はブラブラと廊下を歩いていた。

「マジで死ぬかと思ったー!!」「本当だよ!暑すぎなんだよ、あの教室…」

ゲラゲラ笑いながら話に盛り上がっていると、不意に友人が窓の外に見える体育館へと目を向け、立ち止まる。

「どうかしたのか?」

俺の問い掛けに体育館を見つめる友人が唐突に口を開いた。

「今日さぁ…全部の部活が休みなんだってさ!」「ふーん…」

部活をしていない俺は、急に言われたどうでも良い話に生返事をすると、友人は悪い笑みを浮かべた。

「だ、か、ら~~」「ん?」

わかるだろ?とでも言いたげなその顔に暫く考え込んでいると、『誰もいないんだってばっ!!』と強く念を推された。そこではっと気付いた俺は、すぐさま友人と体育館へと足を運んだ。
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