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───タタン…タタン……
日差しが照りつける車内では、少年二人が肩を並べて寄り添いながら死んだように眠っていた。
少年の手に握られていたスマホは弛んだ手から滑り落ち、床に転がる。
その瞬間、画面に映り込んだのは人々の悲鳴やうめき声が聞こえる薄暗い車内に二人が寄り添うカタチで横たわる映像だった。
しかし、また8:15と記された待ち受け画面に切り替わるとピシリとヒビが入り、電源の切れたスマホはそのまま動かなくなった……。
end
日差しが照りつける車内では、少年二人が肩を並べて寄り添いながら死んだように眠っていた。
少年の手に握られていたスマホは弛んだ手から滑り落ち、床に転がる。
その瞬間、画面に映り込んだのは人々の悲鳴やうめき声が聞こえる薄暗い車内に二人が寄り添うカタチで横たわる映像だった。
しかし、また8:15と記された待ち受け画面に切り替わるとピシリとヒビが入り、電源の切れたスマホはそのまま動かなくなった……。
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