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しおりを挟む「───この子は光【ひかる】よ。よろしくね、進道くん」
初めて彼と会った時、人見知りだった俺は紹介する母親の背中に隠れて彼を見つめていた。
彼は腕まくりしたTシャツに短パンのポケットへ両手を突っ込み、顔や足には絆創膏が貼っている如何にもやんちゃそうな少年だった。
彼は隠れてなかなか出て行かなかった俺に近づくと躊躇いなく『よろしく』と手を伸ばしてきた。
「ほら、光。進道くん挨拶してくれたんだから進道くんに挨拶は?」「よ、よろしく…」
母親に窘められて挨拶すると、彼はニカッと笑い俺の手を掴んで握手をした。
「おう!」
強引だったけど、彼のその優しさは凄く嬉しかった……。
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