1 / 1
キャッチボール
しおりを挟む
俺が記憶にある、初めて親父からもらったプレゼント。
それが野球のグローブだった。
最初は使い方もよくわからないし、野球をしたこともなかったから、あまり嬉しくなかった。
でも普段は無口な親父が野球の話をしてる時は楽しそうで、ボールを投げてる姿がかっこよくて、俺もああなりたいって思った。
その日から、少しでも親父に近づきたくて、毎日親父とキャッチボールをした。
何よりキャッチボールしてるときの親父は、誰よりも楽しそうで、それが俺も嬉しかった。
それからクラブチームに入ったりして、高校生になってもずっと野球を続けた。
大きくなるにつれ、練習がキツくて辞めようって何回も思った。
けどその度に、俺が野球をしてるときの、親父の嬉しそうな顔が俺にやる気を与えてくれた。
今日は親父の三回忌。
実家の倉庫で小さい頃使ってたグローブなんて見つけたから昔の事が甦ってくる。
そんな俺を見て母が教えてくれた。
親父は昔野球選手だったこと。
プロになったけど怪我で辞めてしまった
事。
それ以来野球の話はしなくなったこと。
それから俺が産まれて、初めて行ったデパートで、大泣きするほど欲しがったものが野球のグローブだったらしい。
その事がすごく嬉しかった親父は、少しずつ野球の話をするようになった。
まだ言葉もよくわからない俺に野球のルールを楽しそうに教えていたこと。
早く一緒にキャッチボールしたいって俺の息子だから絶対上手くなるって。
グローブをあげてから毎日、キャッチボールをしようって言ってくれる事がすごく嬉しかったって。
大きくなって部活に入って家でキャッチボールをすることはなくなったけど、試合をみることが何よりの生き甲斐なんだって。
俺の最後の大会、涙なんて見せたこと無い親父がスタンドで誰よりも泣いていた
こと。
俺とキャッチボールしてくれてありがとうって。
俺の子供が野球をしたいと思うかはわからない。
だけど
いつか誘ってみようかな。
あの日グローブをくれた親父みたいに。
それが野球のグローブだった。
最初は使い方もよくわからないし、野球をしたこともなかったから、あまり嬉しくなかった。
でも普段は無口な親父が野球の話をしてる時は楽しそうで、ボールを投げてる姿がかっこよくて、俺もああなりたいって思った。
その日から、少しでも親父に近づきたくて、毎日親父とキャッチボールをした。
何よりキャッチボールしてるときの親父は、誰よりも楽しそうで、それが俺も嬉しかった。
それからクラブチームに入ったりして、高校生になってもずっと野球を続けた。
大きくなるにつれ、練習がキツくて辞めようって何回も思った。
けどその度に、俺が野球をしてるときの、親父の嬉しそうな顔が俺にやる気を与えてくれた。
今日は親父の三回忌。
実家の倉庫で小さい頃使ってたグローブなんて見つけたから昔の事が甦ってくる。
そんな俺を見て母が教えてくれた。
親父は昔野球選手だったこと。
プロになったけど怪我で辞めてしまった
事。
それ以来野球の話はしなくなったこと。
それから俺が産まれて、初めて行ったデパートで、大泣きするほど欲しがったものが野球のグローブだったらしい。
その事がすごく嬉しかった親父は、少しずつ野球の話をするようになった。
まだ言葉もよくわからない俺に野球のルールを楽しそうに教えていたこと。
早く一緒にキャッチボールしたいって俺の息子だから絶対上手くなるって。
グローブをあげてから毎日、キャッチボールをしようって言ってくれる事がすごく嬉しかったって。
大きくなって部活に入って家でキャッチボールをすることはなくなったけど、試合をみることが何よりの生き甲斐なんだって。
俺の最後の大会、涙なんて見せたこと無い親父がスタンドで誰よりも泣いていた
こと。
俺とキャッチボールしてくれてありがとうって。
俺の子供が野球をしたいと思うかはわからない。
だけど
いつか誘ってみようかな。
あの日グローブをくれた親父みたいに。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
切ないですが、ここら温まる内容ですね。お気に入りに登録させていただきます。
ありがとうございます😊