上 下
34 / 77
第3章

34話☆

しおりを挟む

 リーナの薄紫の瞳から溢れた涙がぽたぽたと落ち、絨毯に染みをつくる。

「ふぁ……っん、ぁ……っ、あぅっ」

 エフェルはリーナの腰を掴むと、何度も何度も抜き差しを繰り返した。

「ぅっ……ヴィンスっ……ヴィ、ンスぅ……っ」

 悔しくて、悲しくて、どうしようもなくて。
 リーナはたまらず絨毯を握りしめる。

「なんで、引き離しても引き離しても君は……くっ」

 彼も限界が近いのだろう。
 エフェルの動きがさらに加速する。

 腰を打ち付けられる衝撃で、リーナの腕から力が抜け、ずる、と上半身が傾く。
 自らエフェルの側へ臀部を突き出すような姿勢になった。

「ぁう……あぁん……ぃ、やあぁ……っ」

 何度も子宮の入口まで突かれ、ナカを擦られ、もう、気が狂ってしまいそうだ。
 
「くっ、ぁ……っリリア、リリア……っ、僕の、受け止めてくれるよね……?」

 嫌だと、私はリリアではないと、リーナは必死で首を左右に振った。
 だが、リーナの願いは虚しくも叶わず。
 
 リーナのナカへ、エフェルの白濁が一気に吐き出される。

「ぁ、ゃあああぁっ」

(嫌だ嫌だ嫌だ)
 
 与えられる刺激のせいか、それとも悲しみのせいか、目の前が白い。

 全てをリーナに注ぎ終えると、まだ身体を繋げたまま、エフェルはぐったりとしたリーナの耳元で囁いた。

「ねぇ、リリア……。これからずっと犯してあげるからね。そのうちあんな男のことなんて忘れられるよ」

 にっこり。
 エフェルは精を吐き出してもなおそそり立つ欲望を、ようやくリーナから引き抜く。

 悪魔の囁きのようなその言葉を耳にしたのを最後に、リーナの意識は闇の中へ落ちていった。
 

 
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

【R18】【続編】彼の精力が凄すぎて、ついていけません!

恋愛 / 完結 24h.ポイント:1,924pt お気に入り:504

王となった弟とその奴隷となった姉の話

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:1,776pt お気に入り:10

破滅予定の悪役令嬢ですが、なぜか執事が溺愛してきます

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:56pt お気に入り:86

きみのミルクを飲ませてくれないか

恋愛 / 完結 24h.ポイント:85pt お気に入り:41

【R18】離婚した夫が催眠魔法で毎晩私をレイプする。

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:142pt お気に入り:78

【完結】愛してなどおりませんが

恋愛 / 完結 24h.ポイント:184pt お気に入り:3,323

【完結】獣欲な副社長はドライな秘書を捕まえたい。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:461pt お気に入り:655

処理中です...