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第3章
34話☆
しおりを挟むリーナの薄紫の瞳から溢れた涙がぽたぽたと落ち、絨毯に染みをつくる。
「ふぁ……っん、ぁ……っ、あぅっ」
エフェルはリーナの腰を掴むと、何度も何度も抜き差しを繰り返した。
「ぅっ……ヴィンスっ……ヴィ、ンスぅ……っ」
悔しくて、悲しくて、どうしようもなくて。
リーナはたまらず絨毯を握りしめる。
「なんで、引き離しても引き離しても君は……くっ」
彼も限界が近いのだろう。
エフェルの動きがさらに加速する。
腰を打ち付けられる衝撃で、リーナの腕から力が抜け、ずる、と上半身が傾く。
自らエフェルの側へ臀部を突き出すような姿勢になった。
「ぁう……あぁん……ぃ、やあぁ……っ」
何度も子宮の入口まで突かれ、ナカを擦られ、もう、気が狂ってしまいそうだ。
「くっ、ぁ……っリリア、リリア……っ、僕の、受け止めてくれるよね……?」
嫌だと、私はリリアではないと、リーナは必死で首を左右に振った。
だが、リーナの願いは虚しくも叶わず。
リーナのナカへ、エフェルの白濁が一気に吐き出される。
「ぁ、ゃあああぁっ」
(嫌だ嫌だ嫌だ)
与えられる刺激のせいか、それとも悲しみのせいか、目の前が白い。
全てをリーナに注ぎ終えると、まだ身体を繋げたまま、エフェルはぐったりとしたリーナの耳元で囁いた。
「ねぇ、リリア……。これからずっと犯してあげるからね。そのうちあんな男のことなんて忘れられるよ」
にっこり。
エフェルは精を吐き出してもなおそそり立つ欲望を、ようやくリーナから引き抜く。
悪魔の囁きのようなその言葉を耳にしたのを最後に、リーナの意識は闇の中へ落ちていった。
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