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約二時間後、シオンとファルファルが主を乗せない空のままの状態で戻って来た。
二頭とも頭の良い子なので、主が居なくてもちゃんと戻って来るのだ。
「お疲れ様。水とあなた達用の軽食を用意したから少し休憩してね?」
そう言ってミランダは二頭の労を労った。
「グオッ!」
「クエッ!」
「さて、パパ。用意はいい? クラウド殿下も。あの子達の休憩が終わったら第二陣出発よ?」
次にミランダはガストンとクラウドに話し掛けた。
「あぁ、問題無い」
「俺もだ」
「魔道部隊は全部で20人派遣する予定だから、第二陣で終了になるわ。パパ、向こうに着いたらシオンにこっちに戻って来るよう言ってね?」
「あぁ、分かってる」
「もうママと喧嘩しちゃダメよ?」
ミランダはしっかり釘を刺すのを忘れない。
「努力しよう...」
ガストンはバツが悪そうに呟いた。
「クラウド殿下、大変でしょうけど頑張って下さいね?」
「あぁ、任せてくれ。それとミランダ、マリウスのヤツのことをよろしく頼むよ」
クラウドは、アマンダが居なくなって未だにしょんぼりしているマリウスの方を、苦笑しながら見やってからそう言った。
「はい、任されました」
ミランダがそう応えたところで二頭が翼を広げ始めた。どうやら休憩はもう十分らしい。
『第二陣、出発!』
ガストンはシオンに、クラウドはファルファルに跨がって空に舞い上がった。先程と同じようにそれぞれの5人の魔道部隊員を乗せている。
◇◇◇
一方その頃、一足先に南の砦へと到着したアマンダは、物珍しそうに辺りを見回していた。
「へぇ~ 同じ砦とは言ってもウチとは全然違うもんなのね~」
「そうですね。ウチは砦っていうより、どっちかというと関所に近い感じですから」
リリアナが言う通り、南の砦には水壕も無ければ物凄く高い城壁も無い。あるのは高さ約5mほどある巨大な門と、それに連なる形で扇形に広がっている低い城壁のみだ。
実際、元々は隣国との関所として使われていた施設だ。それを改造して強度を高めたものが現在の南の砦という訳である。
「なるほどね~」
アマンダは巨大な門を興味深そうに眺めたり、城壁に登ったりして南の砦を満喫していた。
そんなアマンダの姿に南の砦の兵士達は熱い視線を送っていた。なにせアマンダはジョギング中だったこともあり、タンクトップに短パンという露出の高い姿のままなのだ。
女っ気の少ない前線の兵士達が色めき立つのも無理は無い。
「こらぁ! アンタ達! なにジロジロ見てんの! とっとと持ち場に戻りなさ~い!」
兵士達に檄を飛ばしながら、リリアナはこれから面倒なことにならなきゃいいがと願っていた。
二頭とも頭の良い子なので、主が居なくてもちゃんと戻って来るのだ。
「お疲れ様。水とあなた達用の軽食を用意したから少し休憩してね?」
そう言ってミランダは二頭の労を労った。
「グオッ!」
「クエッ!」
「さて、パパ。用意はいい? クラウド殿下も。あの子達の休憩が終わったら第二陣出発よ?」
次にミランダはガストンとクラウドに話し掛けた。
「あぁ、問題無い」
「俺もだ」
「魔道部隊は全部で20人派遣する予定だから、第二陣で終了になるわ。パパ、向こうに着いたらシオンにこっちに戻って来るよう言ってね?」
「あぁ、分かってる」
「もうママと喧嘩しちゃダメよ?」
ミランダはしっかり釘を刺すのを忘れない。
「努力しよう...」
ガストンはバツが悪そうに呟いた。
「クラウド殿下、大変でしょうけど頑張って下さいね?」
「あぁ、任せてくれ。それとミランダ、マリウスのヤツのことをよろしく頼むよ」
クラウドは、アマンダが居なくなって未だにしょんぼりしているマリウスの方を、苦笑しながら見やってからそう言った。
「はい、任されました」
ミランダがそう応えたところで二頭が翼を広げ始めた。どうやら休憩はもう十分らしい。
『第二陣、出発!』
ガストンはシオンに、クラウドはファルファルに跨がって空に舞い上がった。先程と同じようにそれぞれの5人の魔道部隊員を乗せている。
◇◇◇
一方その頃、一足先に南の砦へと到着したアマンダは、物珍しそうに辺りを見回していた。
「へぇ~ 同じ砦とは言ってもウチとは全然違うもんなのね~」
「そうですね。ウチは砦っていうより、どっちかというと関所に近い感じですから」
リリアナが言う通り、南の砦には水壕も無ければ物凄く高い城壁も無い。あるのは高さ約5mほどある巨大な門と、それに連なる形で扇形に広がっている低い城壁のみだ。
実際、元々は隣国との関所として使われていた施設だ。それを改造して強度を高めたものが現在の南の砦という訳である。
「なるほどね~」
アマンダは巨大な門を興味深そうに眺めたり、城壁に登ったりして南の砦を満喫していた。
そんなアマンダの姿に南の砦の兵士達は熱い視線を送っていた。なにせアマンダはジョギング中だったこともあり、タンクトップに短パンという露出の高い姿のままなのだ。
女っ気の少ない前線の兵士達が色めき立つのも無理は無い。
「こらぁ! アンタ達! なにジロジロ見てんの! とっとと持ち場に戻りなさ~い!」
兵士達に檄を飛ばしながら、リリアナはこれから面倒なことにならなきゃいいがと願っていた。
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