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「ミランダ嬢、そこら辺で勘弁してやってくれないか? 笑えない冗談だ」
見かねたクラウドが苦笑しながら割って入る。
「いえいえ、クラウド殿下。冗談じゃなく本気かも知れませんよ?」
ミランダは悪戯っぽく微笑んだ。
「それはもっと笑えないな...」
「あら? いいわねそれ。ウチも独立しちゃおうかしら?」
すると今度はリリアナが笑いながら便乗する。
「うんうん、そうしちゃいなよ。なんならウチと手を組む?」
「それもいいわね。そんでもってウチらでこの国制圧しちゃおうか?」
「いいねいいね~! なんだか楽しくなって来たよ~!」
二人の悪乗りは止まらない。
「リリアナまで...もう本当に勘弁してくれよ...」
そしてついにクラウドまで頭を抱えてしまった。ちなみにその隣では、今回の騒動を巻き起こした張本人であるマリウスが完全に空気になっていた。
「待て待て待て! 頼むから待ってくれ!」
その時、慌てたような声と共にバタバタと誰かが走って来た。
「あら? 国王陛下じゃありませんか? お久し振りです」
クラウドとマリウスの父親であり、この国の国王でもあるリヒャルトだった。
「公務が押したせいで遅れて来てみれば...マリウス! 貴様はなんという無礼を働いてくれたのだ! 王族の一員として、一人の男として恥を知れい!」
どうやら既にマリウスの愚行を聞かされているらしい。だから慌てて駆け付けて来たのだろう。息を弾ませながら到着したリヒャルトは愚息に激怒していた。
「ち、父上...も、申し訳...」
普段温厚な父親が、こんなに激怒する姿を初めて見たマリウスは、慌てて跪いてから謝罪しようとした。
「国王陛下と呼ばんか! 公の場であるぞ!」
「こ、国王陛下...も、申し訳ございません...」
「ミランダ嬢、この通りだ。儂からも謝罪する。勘弁してやってくれないだろうか?」
「陛下にそこまで言われちゃ仕方ありませんねぇ。今回だけは許してあげましょうか」
国王相手でもあくまで強気なミランダであった。
「感謝する」
「ただし陛下、二度目はありませんよ?」
「肝に銘ずる」
「さて、それじゃあ話も纏まったところなんで、私はこの辺で失礼させて貰いますね。リリアナ、クラウド殿下、またね」
「もう行っちゃうの? 少しはゆっくりしていけないの?」
リリアナが残念そうに呟いた。
「う~ん、そうしたいのは山々なんだけどねぇ。ここんとこ、どうも魔族の動きが活発になって来たんで、あんま長いこと持ち場を離れらんないんだよねぇ」
「そうなのね...残念だわ...久し振りに会えたんだから話したいこと一杯あったのに...」
「また今度ね。それじゃあ」
「待ってくれ! ミランダ嬢!」
踵を返そうとしたミランダを、今度はリヒャルトが呼び止める。
見かねたクラウドが苦笑しながら割って入る。
「いえいえ、クラウド殿下。冗談じゃなく本気かも知れませんよ?」
ミランダは悪戯っぽく微笑んだ。
「それはもっと笑えないな...」
「あら? いいわねそれ。ウチも独立しちゃおうかしら?」
すると今度はリリアナが笑いながら便乗する。
「うんうん、そうしちゃいなよ。なんならウチと手を組む?」
「それもいいわね。そんでもってウチらでこの国制圧しちゃおうか?」
「いいねいいね~! なんだか楽しくなって来たよ~!」
二人の悪乗りは止まらない。
「リリアナまで...もう本当に勘弁してくれよ...」
そしてついにクラウドまで頭を抱えてしまった。ちなみにその隣では、今回の騒動を巻き起こした張本人であるマリウスが完全に空気になっていた。
「待て待て待て! 頼むから待ってくれ!」
その時、慌てたような声と共にバタバタと誰かが走って来た。
「あら? 国王陛下じゃありませんか? お久し振りです」
クラウドとマリウスの父親であり、この国の国王でもあるリヒャルトだった。
「公務が押したせいで遅れて来てみれば...マリウス! 貴様はなんという無礼を働いてくれたのだ! 王族の一員として、一人の男として恥を知れい!」
どうやら既にマリウスの愚行を聞かされているらしい。だから慌てて駆け付けて来たのだろう。息を弾ませながら到着したリヒャルトは愚息に激怒していた。
「ち、父上...も、申し訳...」
普段温厚な父親が、こんなに激怒する姿を初めて見たマリウスは、慌てて跪いてから謝罪しようとした。
「国王陛下と呼ばんか! 公の場であるぞ!」
「こ、国王陛下...も、申し訳ございません...」
「ミランダ嬢、この通りだ。儂からも謝罪する。勘弁してやってくれないだろうか?」
「陛下にそこまで言われちゃ仕方ありませんねぇ。今回だけは許してあげましょうか」
国王相手でもあくまで強気なミランダであった。
「感謝する」
「ただし陛下、二度目はありませんよ?」
「肝に銘ずる」
「さて、それじゃあ話も纏まったところなんで、私はこの辺で失礼させて貰いますね。リリアナ、クラウド殿下、またね」
「もう行っちゃうの? 少しはゆっくりしていけないの?」
リリアナが残念そうに呟いた。
「う~ん、そうしたいのは山々なんだけどねぇ。ここんとこ、どうも魔族の動きが活発になって来たんで、あんま長いこと持ち場を離れらんないんだよねぇ」
「そうなのね...残念だわ...久し振りに会えたんだから話したいこと一杯あったのに...」
「また今度ね。それじゃあ」
「待ってくれ! ミランダ嬢!」
踵を返そうとしたミランダを、今度はリヒャルトが呼び止める。
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