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翌日、やっと熱が下がった私は学園に行った後、放課後になってから神殿に顔を出した。
「聖女様っ!」
「わぷっ!」
いきなりマリーがタックルするように抱き付いて来た。
「も、申し訳ありません! わ、私のせいで!」
泣きじゃくるマリーを必死に宥める。
「落ち着きなさい。マリーのせいなんかじゃないんだから。風邪を引いたのは私の修行不足よ。もう元気になったんだから気にするのは止めなさい」
「でもでも~!」
「そんなことより、レイとアミはどこ行ったの?」
「あ、はい。お二人は今度行く巡礼の旅の打ち合わせに行ってます」
「あぁ、そろそろだったわね」
そこで私は考える。
「ねぇ、マリー。あなたも一緒に行ってみない?」
「えぇっ!? わ、私ですか!?」
「えぇ、あなたも経験しといて損は無いと思うのよ。どうかしら?」
「そ、そんな...わ、私なんか本当に良いんでしょうか...」
「マリー、以後『なんか』って言うのは禁句ね。私はあなたなら良いと思って言ってるんだからね。良く覚えておきなさい?」
「は、はい...すいません...」
「そこは謝る所じゃないわよ?」
「あ、はい...ありがとうございます...」
「ん、よろしい。じゃあ打ち合わせに参加するわよ? 付いていらっしゃい」
「は、はい! よ、よろしくお願いします!」
こうしてマリー初めての巡礼の旅がスタートした。
◇◇◇
「マリー、挨拶はしっかりハッキリ元気良くね」
「は、はい!」
「部屋はレイとアミと同室だから。あなた達、ちゃんと面倒見るように」
「「 分かりました! 」」
今回の巡礼の旅は、王都から馬車で約2日掛かる侯爵領となる。旅の間にマリーには、レイやアミと更に絆を深めて欲しい。
思えばレイとアミの仲がまだギクシャクしている時も、この手を使って上手く行ったっけ。やっぱり旅は道連れ世は情けだよね。
「聖女様、ようこそおいで頂きました」
「侯爵様、お世話になります」
侯爵領に着いて私達は挨拶を交わす。順調に進んで行って最後マリーの番になった。
「ま、マリーと申しまふ! よ、よろしくお願い致しまひゅ!」
盛大に噛んでたけど、ちゃんと声を張っていたから良しとしよう。計算でやってたとしたらあざといけど、まぁ本人にそんな自覚はなく単に天然なだけだと思う。
私達は侯爵家の屋敷に案内されて家族の紹介を受ける。
「こちらは我が家の息子達です。聖女様方がご滞在中はこの愚息どもが案内をしますので、どうぞお見知り置きの程を」
これはこれはまた、三人も息子が居てそれがレイやアミ、マリーと大体同年代とは。
こんな偶然もあるもんなんだね。
「聖女様っ!」
「わぷっ!」
いきなりマリーがタックルするように抱き付いて来た。
「も、申し訳ありません! わ、私のせいで!」
泣きじゃくるマリーを必死に宥める。
「落ち着きなさい。マリーのせいなんかじゃないんだから。風邪を引いたのは私の修行不足よ。もう元気になったんだから気にするのは止めなさい」
「でもでも~!」
「そんなことより、レイとアミはどこ行ったの?」
「あ、はい。お二人は今度行く巡礼の旅の打ち合わせに行ってます」
「あぁ、そろそろだったわね」
そこで私は考える。
「ねぇ、マリー。あなたも一緒に行ってみない?」
「えぇっ!? わ、私ですか!?」
「えぇ、あなたも経験しといて損は無いと思うのよ。どうかしら?」
「そ、そんな...わ、私なんか本当に良いんでしょうか...」
「マリー、以後『なんか』って言うのは禁句ね。私はあなたなら良いと思って言ってるんだからね。良く覚えておきなさい?」
「は、はい...すいません...」
「そこは謝る所じゃないわよ?」
「あ、はい...ありがとうございます...」
「ん、よろしい。じゃあ打ち合わせに参加するわよ? 付いていらっしゃい」
「は、はい! よ、よろしくお願いします!」
こうしてマリー初めての巡礼の旅がスタートした。
◇◇◇
「マリー、挨拶はしっかりハッキリ元気良くね」
「は、はい!」
「部屋はレイとアミと同室だから。あなた達、ちゃんと面倒見るように」
「「 分かりました! 」」
今回の巡礼の旅は、王都から馬車で約2日掛かる侯爵領となる。旅の間にマリーには、レイやアミと更に絆を深めて欲しい。
思えばレイとアミの仲がまだギクシャクしている時も、この手を使って上手く行ったっけ。やっぱり旅は道連れ世は情けだよね。
「聖女様、ようこそおいで頂きました」
「侯爵様、お世話になります」
侯爵領に着いて私達は挨拶を交わす。順調に進んで行って最後マリーの番になった。
「ま、マリーと申しまふ! よ、よろしくお願い致しまひゅ!」
盛大に噛んでたけど、ちゃんと声を張っていたから良しとしよう。計算でやってたとしたらあざといけど、まぁ本人にそんな自覚はなく単に天然なだけだと思う。
私達は侯爵家の屋敷に案内されて家族の紹介を受ける。
「こちらは我が家の息子達です。聖女様方がご滞在中はこの愚息どもが案内をしますので、どうぞお見知り置きの程を」
これはこれはまた、三人も息子が居てそれがレイやアミ、マリーと大体同年代とは。
こんな偶然もあるもんなんだね。
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「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
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