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カルロに懲らしめられてからは、マリオが絡んで来ることは無くなった。
ユミ王女もまだ登校して来ないので、また平穏な日々が戻って来た。そんなある日のお昼休み、カルロが徐に切り出した
「剣術対抗戦?」
「あぁ、剣術の授業の一環としてクラス対抗戦を行うんだけど」
「その相手がマリオ様の居るクラスなんですのね?」
ララが先読みしてそう言った。
「そうなんだよ。恐らくだけど何か仕掛けて来ると思うんだ」
「あの人ならやりそうね...」
カルロに懲らしめられた日、去り際に見せたあの険しい視線は全く懲りてない様子だったからね。
「お義兄様、大丈夫ですの?」
ミラも心配そうだ。
「マリオ自体は剣術の腕も大したことないから、僕の相手にもならないんだけどね」
「それなら尚更、卑怯な手を使って来るんじゃありませんの?」
リズの言う通りかもね。
「だったらマリオ様のクラスを探ってみましょう。あのクラスには私の友達が居るから、それとなく聞いてみるわ」
「私もあのクラスに知り合いが居ますから、探りを入れてみますわ」
「ルナ、ララ様、ありがとうございます」
「みんなありがとう。僕も友人に当たってみるよ」
なんだか段々とチームとしての結束が固くなって行ってるように感じる。私は嬉しくなって一人ニヤついていた。
◇◇◇
「対抗戦は5対5のチーム戦形式で、先に3勝した方が勝ちになりますのね」
「その場合、そこで試合はストップされるの?」
「いや、あくまでも授業の一環だから、例え勝敗が決していても最後まで試合は行われるよ」
「そうなんだ...じゃあ組み合わせ云々はあんまり関係無いのね...」
組み合わせ次第では、マリオとの対戦が避けられるかと思ったけど甘かったようだ。きっとマリオはカルロが出て来るまで待つつもりなんだろうな。
「あねクラスはそんなに強い人居ないから、カルロが戦うまでもなく勝てるんじゃない? 最初っからメンバーに入らないって手もあるわよ?」
「いいやルナ、そういう訳にも行かないんだよ。既にメンバー表は提出しちゃってるから、怪我でもしない限り交代は出来ないんだ」
「怪我をした振りをするっていうのは?」
「リズ、それ後でバレたら大変よ?」
「そうですわ。例え振りでもお義兄様のそんな姿見たくありません。なんか負けを認めるみたいじゃないですか」
「えぇ、私もカルロ様には堂々としていて貰いたいですわ。姑息な手なんか通用しないとばかりに」
「あぁ、もちろんそのつもりだよ」
こうしてまだまだ議論は白熱して行った。
ユミ王女もまだ登校して来ないので、また平穏な日々が戻って来た。そんなある日のお昼休み、カルロが徐に切り出した
「剣術対抗戦?」
「あぁ、剣術の授業の一環としてクラス対抗戦を行うんだけど」
「その相手がマリオ様の居るクラスなんですのね?」
ララが先読みしてそう言った。
「そうなんだよ。恐らくだけど何か仕掛けて来ると思うんだ」
「あの人ならやりそうね...」
カルロに懲らしめられた日、去り際に見せたあの険しい視線は全く懲りてない様子だったからね。
「お義兄様、大丈夫ですの?」
ミラも心配そうだ。
「マリオ自体は剣術の腕も大したことないから、僕の相手にもならないんだけどね」
「それなら尚更、卑怯な手を使って来るんじゃありませんの?」
リズの言う通りかもね。
「だったらマリオ様のクラスを探ってみましょう。あのクラスには私の友達が居るから、それとなく聞いてみるわ」
「私もあのクラスに知り合いが居ますから、探りを入れてみますわ」
「ルナ、ララ様、ありがとうございます」
「みんなありがとう。僕も友人に当たってみるよ」
なんだか段々とチームとしての結束が固くなって行ってるように感じる。私は嬉しくなって一人ニヤついていた。
◇◇◇
「対抗戦は5対5のチーム戦形式で、先に3勝した方が勝ちになりますのね」
「その場合、そこで試合はストップされるの?」
「いや、あくまでも授業の一環だから、例え勝敗が決していても最後まで試合は行われるよ」
「そうなんだ...じゃあ組み合わせ云々はあんまり関係無いのね...」
組み合わせ次第では、マリオとの対戦が避けられるかと思ったけど甘かったようだ。きっとマリオはカルロが出て来るまで待つつもりなんだろうな。
「あねクラスはそんなに強い人居ないから、カルロが戦うまでもなく勝てるんじゃない? 最初っからメンバーに入らないって手もあるわよ?」
「いいやルナ、そういう訳にも行かないんだよ。既にメンバー表は提出しちゃってるから、怪我でもしない限り交代は出来ないんだ」
「怪我をした振りをするっていうのは?」
「リズ、それ後でバレたら大変よ?」
「そうですわ。例え振りでもお義兄様のそんな姿見たくありません。なんか負けを認めるみたいじゃないですか」
「えぇ、私もカルロ様には堂々としていて貰いたいですわ。姑息な手なんか通用しないとばかりに」
「あぁ、もちろんそのつもりだよ」
こうしてまだまだ議論は白熱して行った。
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