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 翌日のお昼休み、食堂で私達が帰った後の舞踏会の様子をララに聞いてみた。

 私達の姿がどこにも無いと分かった時の、ユミ王女の荒れようは凄かったそうだ。側近達に当たり散らし、ホストのはずなのに招待客を放って引っ込んでしまったそうな。結局、舞踏会はグダグダなまま終了したらしい。

 これで益々ユミ王女の評判は下がることになるだろうとララが言っていた。良い気味だ。そのまま国に帰ってしまえばいいのに。

 ユミ王女は今日もまた遠くから私達を睨み付けている。うん!? 気のせいかな!? 私のことを睨んでるような!?


◇◇◇


「お嬢様、お手紙が来ております」

 家に帰った私に執事が手紙を運んで来た。誰からだろうか?

「これは...どうやら気のせいじゃなかったみたいね...」

 それはユミ王女からのお茶会への招待状だった。どうやらターゲットを私に変更したらしい。迷惑なことだ...

 私はすぐにカルロとララに連絡を取った。二人ともすぐ駆け付けてくれた。

「今回も私には招待状は来てませんわね」

「僕の所にも来てないね。まぁ、お茶会だからってのもあるんだろうけど」

 お茶会は基本、淑女の社交場だからね。殿方は夫婦でも無い限り普通は出たりしないもんだ。ましてや今回は...

「ご丁寧に女性限定とか書いてありますわね」

 そう、私宛の招待状をララに見せてるんだけど、そんな断りが明記してあったりするんだよね...私をどうにかしようって魂胆見え見えだっての...

「どうしましょうか...とっても出たくないんですけど...」

「リタ、気持ちは良く分かるけど...断ったらまた...」

「そうよね...舞踏会と同じで何度でも来るわよね...」

「だったらまた懲らしめてやりましょうよ」

 ララは殺る気...いやいや、やる気満々みたいだけど...

「そうしたいのは山々ですか、大丈夫でしょうか...今回は私一人ですし...」

「大丈夫ですよ、聖女様。侍女なら同伴できますから」

「でもその作戦は前回使ったから、今回は警戒されるかも知れませんよ?」

「だったら変装して行きましょう。今回は私が侍女役になりますわ」

「えっ!? ララ様が!? よろしいのですか!?」

「聖女様のお役に立てるんですもの。なんでもありませんわ」

「なら僕は執事に変装して同伴しようかな」

「カルロまで!? いいの!?」

「もちろんだよ。リタが心配だからね。側に居ないと」

「二人とも...ありがとう...」

 こうして私達は万全の状態でお茶会に臨むことになった。
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