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第150話 第三者視点 新たな日常 その1
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その後、エルフの里は正式にアルタイル王国の一部となった。
里の首脳陣及び戦士達には鉱山労働が課せられることになり、里は国から代官を派遣して管理することになった。
メルは正式に神獣と国から認められた。アリシアが保護者となり、どこにでも連れ歩くことが可能になった。という訳で、アリシアは今日もメルを学園に連れて来ている。
たちまちナギの時のように「可愛い~♪」と大人気となり、人々に取り囲まれるようになったが、ナギの時の教訓を生かして「エサ遣り厳禁」とした。お陰でメルの体型はスマートなままである。
今日は久し振りに戦闘訓練を行うことになった。アルベルトとシャロンが遅れているので、それを待つ間アリシアはメルに乗って飛行訓練をしている。
「メル! まず右旋回! その次左旋回! 最後に宙返り!」
「クルルッ!」
メルはアリシアの指示に的確に応えて飛び回る。もうすっかり息ピッタリだ。
「いいなぁ...」
「キュイ...」
ミナはその姿を羨ましそうに眺めている。傍らに寄り添うナギも寂しそうだ。ミナはエルフの里での一件以来、緊急時以外はナギに乗ることを禁じられてしまった。
事の発端であり、謂わば張本人でもあるミナにとっては当然とも言える処置なので、本人としても受け入れざるを得ない。ミナの身を案じるためだと言われてしまえば何も言えない。
だからこうして空を見上げるしかない訳だ。楽しそうなアリシアを見詰めながら。
「みんな、遅くなってスマン」
アルベルトとシャロンが到着したので戦闘訓練が開始される。それに気付いたアリシアが降りて来ようとするが、
「アリシア~! そのままメルとの飛行訓練を続けてていいよ~!」
とミナが叫んだ。
「いいの!? 分かった~!」
アリシアは再び空に舞い上がって行った。
「ミナ、いいのか? アリシアが居ないと俺達の人数奇数になっちまうぞ?」
「いいんです。アリシアとメルには早く呼吸を合わせて貰う必要がありますし、今日は攻撃する側と守備する側に分かれて訓練をしたいと思ってます。アリシアはどっちに入ってもパワーバランスが崩れますから、今のままがちょうどいいかなって」
「あぁ、なるほどな。了解した。それで攻撃と守備の振り分けは?」
「攻撃は殿下とシャロン様とエリオット、守備は私とシルベスターで行きましょう」
「妥当な所だな」
「全力で攻撃して来て下さいね? 私達も全力で防御しますから」
「あぁ、分かった。遠慮せずにやらせて貰う」
こうして攻撃側と守備側に分かれての戦闘訓練がスタートした。
里の首脳陣及び戦士達には鉱山労働が課せられることになり、里は国から代官を派遣して管理することになった。
メルは正式に神獣と国から認められた。アリシアが保護者となり、どこにでも連れ歩くことが可能になった。という訳で、アリシアは今日もメルを学園に連れて来ている。
たちまちナギの時のように「可愛い~♪」と大人気となり、人々に取り囲まれるようになったが、ナギの時の教訓を生かして「エサ遣り厳禁」とした。お陰でメルの体型はスマートなままである。
今日は久し振りに戦闘訓練を行うことになった。アルベルトとシャロンが遅れているので、それを待つ間アリシアはメルに乗って飛行訓練をしている。
「メル! まず右旋回! その次左旋回! 最後に宙返り!」
「クルルッ!」
メルはアリシアの指示に的確に応えて飛び回る。もうすっかり息ピッタリだ。
「いいなぁ...」
「キュイ...」
ミナはその姿を羨ましそうに眺めている。傍らに寄り添うナギも寂しそうだ。ミナはエルフの里での一件以来、緊急時以外はナギに乗ることを禁じられてしまった。
事の発端であり、謂わば張本人でもあるミナにとっては当然とも言える処置なので、本人としても受け入れざるを得ない。ミナの身を案じるためだと言われてしまえば何も言えない。
だからこうして空を見上げるしかない訳だ。楽しそうなアリシアを見詰めながら。
「みんな、遅くなってスマン」
アルベルトとシャロンが到着したので戦闘訓練が開始される。それに気付いたアリシアが降りて来ようとするが、
「アリシア~! そのままメルとの飛行訓練を続けてていいよ~!」
とミナが叫んだ。
「いいの!? 分かった~!」
アリシアは再び空に舞い上がって行った。
「ミナ、いいのか? アリシアが居ないと俺達の人数奇数になっちまうぞ?」
「いいんです。アリシアとメルには早く呼吸を合わせて貰う必要がありますし、今日は攻撃する側と守備する側に分かれて訓練をしたいと思ってます。アリシアはどっちに入ってもパワーバランスが崩れますから、今のままがちょうどいいかなって」
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「妥当な所だな」
「全力で攻撃して来て下さいね? 私達も全力で防御しますから」
「あぁ、分かった。遠慮せずにやらせて貰う」
こうして攻撃側と守備側に分かれての戦闘訓練がスタートした。
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