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夜遊び
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「すいません...全く自覚がなかったです...私、そんなにアクビしてましたか?」
作戦中にアクビをしていたという恥ずかしさと、それを思い出せないもどかしさとで、私の顔は熱くなっていた。パーティーリーダーとして情けない...弛んでるぞ...
「いや、問題はそこじゃない。お前さん自身が疲れを感じていたかどうかだ」
「あ、そうですよね...う~ん...どうなんでしょうか...正直言って、良く覚えてないんですよね...ということは、特に疲れを感じてはいなかったんだと思います」
「だったらいいんだ。私の思い過ごしかも知れないからな。あんまり深刻に考えないでくれ」
「あぁ、いえいえ。貴重なご意見感謝します」
私はぺこりと頭を下げた。
「あの...お話中すいませんが...」
すると、それまで私達の話を黙って聞いていたセリカさんが、おずおずといった感じで割って入って来た。
「カリナさん、ユニコーンがまた勝手に外へ出て行ったみたいです...」
言われて振り返ると、確かにさっきまで飼い葉を食んでいたユニコーンの姿が今はどこにも無い。
「えぇ~!?...なんでぇ~!? ちゃんと飼い葉は与えてんのに...」
一体なにが不満で出て行ったんだ!?
「すいません...もっと早く気付けたら良かったんですが...」
「いやいや、セリカさんが謝ることはなんも無いですって。寧ろ教えてくれてありがとうございます」
そう言いながら私は、亜空間の一部を可視化してユニコーンの姿を探そうとしたのだが、
「あ、今夜は新月か...」
月明かりが無いとなにも見えない。いくらユニコーンの体が白くても、ここまで闇が深いと見付けるのは無理だろう。
「仕方ない...このまま寝るとしましょうか...」
「えっ!? 探さなくていいんですか!?」
セリカさんが目を丸くしている。
「いいんです...どこに行ったか知らんけど、満足したら戻って来るっしょ...」
私は半ば諦め気味にそう言った。他のお三方は苦笑している。結局その夜、ユニコーンは私達が眠りに就くまで戻って来ることはなかった。
◇◇◇
翌朝、私が目を覚ますと、ユニコーンは既に戻っていた。そして何事も無かったかのように飼い葉を食んでいた。
「...ねぇ、あんたが何歳なのか分かんないけどさ、まだ子供なら夜遊びは良くないと思うんだ?」
「ブルルル」
「それは分かったって意味だと思っていいのかな? だったらこれからは、勝手にフラフラと出歩いたりしないこと。あ、夜だけじゃなく昼間もね」
「ブルルル」
「...ねぇ、ホントに分かってる?」
「ブルルル」
「ハァ...全くもう...」
当たり前だが対話にすらならない状況に、私はため息を吐くしかなかった。
作戦中にアクビをしていたという恥ずかしさと、それを思い出せないもどかしさとで、私の顔は熱くなっていた。パーティーリーダーとして情けない...弛んでるぞ...
「いや、問題はそこじゃない。お前さん自身が疲れを感じていたかどうかだ」
「あ、そうですよね...う~ん...どうなんでしょうか...正直言って、良く覚えてないんですよね...ということは、特に疲れを感じてはいなかったんだと思います」
「だったらいいんだ。私の思い過ごしかも知れないからな。あんまり深刻に考えないでくれ」
「あぁ、いえいえ。貴重なご意見感謝します」
私はぺこりと頭を下げた。
「あの...お話中すいませんが...」
すると、それまで私達の話を黙って聞いていたセリカさんが、おずおずといった感じで割って入って来た。
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言われて振り返ると、確かにさっきまで飼い葉を食んでいたユニコーンの姿が今はどこにも無い。
「えぇ~!?...なんでぇ~!? ちゃんと飼い葉は与えてんのに...」
一体なにが不満で出て行ったんだ!?
「すいません...もっと早く気付けたら良かったんですが...」
「いやいや、セリカさんが謝ることはなんも無いですって。寧ろ教えてくれてありがとうございます」
そう言いながら私は、亜空間の一部を可視化してユニコーンの姿を探そうとしたのだが、
「あ、今夜は新月か...」
月明かりが無いとなにも見えない。いくらユニコーンの体が白くても、ここまで闇が深いと見付けるのは無理だろう。
「仕方ない...このまま寝るとしましょうか...」
「えっ!? 探さなくていいんですか!?」
セリカさんが目を丸くしている。
「いいんです...どこに行ったか知らんけど、満足したら戻って来るっしょ...」
私は半ば諦め気味にそう言った。他のお三方は苦笑している。結局その夜、ユニコーンは私達が眠りに就くまで戻って来ることはなかった。
◇◇◇
翌朝、私が目を覚ますと、ユニコーンは既に戻っていた。そして何事も無かったかのように飼い葉を食んでいた。
「...ねぇ、あんたが何歳なのか分かんないけどさ、まだ子供なら夜遊びは良くないと思うんだ?」
「ブルルル」
「それは分かったって意味だと思っていいのかな? だったらこれからは、勝手にフラフラと出歩いたりしないこと。あ、夜だけじゃなく昼間もね」
「ブルルル」
「...ねぇ、ホントに分かってる?」
「ブルルル」
「ハァ...全くもう...」
当たり前だが対話にすらならない状況に、私はため息を吐くしかなかった。
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