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つかの間の休息
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まず先にセリカさんが、マックス達三人を連れて瞬間移動してやって来た。
「ハァ...ハァ...ハァ...」
さすがにセリカさんの息が上がっている。大の男三人を引き連れて飛んで来たんだから無理もない。
「セリカさん、お疲れ様でした。ゆっくり休んでてください」
私はそう言って労を労ってから、四人を次々に亜空間へと送った。次にラウムさんが戻って来た。先程落としたヒュドラの首は、いつの間にやら復活したようだった。
「フゥ...フゥ...フゥ...」
「ラウムさんもお疲れ様でした。ゆっくり休んでてください」
かなり疲労困憊な様子のラウムさんを亜空間へと送った。最後に残ったアスカさんは、
「砂よ! 舞い上がれ!」
土と風の魔法の合わせ技でヒュドラの視界を遮ってから悠々と戻って来た。
「アスカさん、お疲れ様です。他の皆さんが亜空間で待ってますので行きましょうか」
私はアスカさんと一緒に亜空間へと潜った。
◇◇◇
「アスカさん、どんな具合ですか?」
今、アスカさんはマックス達の容態を診てくれている。
「良くありません...一人は毒に、もう一人は石化に、最後の一人は麻痺にやられているようです...毒消しだけでは一人以外、どうしようも無いような状況ですね...」
「そうですか...」
私はチラッとセリカさんの方を見やった。口唇を噛み締めて辛そうにしている。昔の仲間達を止められなかったことを、今更ながら後悔しているのかも知れない。
「さっさと引き上げてアレックス達に報告するしか無さそうだな...とてもじゃないが私達では倒せそうに無い相手だし、他のパーティーなら状態異常系を治せるヤツが居るかも知れないしな...」
うん、それが良さそうだ。ウチもステラさんが毒で苦しんでるからね。
「いや、ちょっと待ってください。今すぐってのはお勧め出来ません」
するとセリカさんが待ったを掛けた。
「なんでですか?」
「見てください。馬達が怯え切っています。今、亜空間を解除なんかしたら、ヘタすりゃ暴走するかも知れませんよ?」
「あぁ、なるほど...」
確かに、ここまで馬車を引っ張って来てくれた馬二頭が、ヒュドラの気配に当てられたのか落ち着かない素振りをしている。
「せめてヒュドラがこの場を離れるまで待つべきです」
「分かりました。そうしましょう」
私は亜空間を可視化して外の様子を伺った。私達を見失ったヒュドラは、辺りを徘徊して気配を探っているように見える。
ステラさんやマックス達の容態が気掛かりではあるが、取り敢えず私達はつかの間の休息を取ることにした。
「ハァ...ハァ...ハァ...」
さすがにセリカさんの息が上がっている。大の男三人を引き連れて飛んで来たんだから無理もない。
「セリカさん、お疲れ様でした。ゆっくり休んでてください」
私はそう言って労を労ってから、四人を次々に亜空間へと送った。次にラウムさんが戻って来た。先程落としたヒュドラの首は、いつの間にやら復活したようだった。
「フゥ...フゥ...フゥ...」
「ラウムさんもお疲れ様でした。ゆっくり休んでてください」
かなり疲労困憊な様子のラウムさんを亜空間へと送った。最後に残ったアスカさんは、
「砂よ! 舞い上がれ!」
土と風の魔法の合わせ技でヒュドラの視界を遮ってから悠々と戻って来た。
「アスカさん、お疲れ様です。他の皆さんが亜空間で待ってますので行きましょうか」
私はアスカさんと一緒に亜空間へと潜った。
◇◇◇
「アスカさん、どんな具合ですか?」
今、アスカさんはマックス達の容態を診てくれている。
「良くありません...一人は毒に、もう一人は石化に、最後の一人は麻痺にやられているようです...毒消しだけでは一人以外、どうしようも無いような状況ですね...」
「そうですか...」
私はチラッとセリカさんの方を見やった。口唇を噛み締めて辛そうにしている。昔の仲間達を止められなかったことを、今更ながら後悔しているのかも知れない。
「さっさと引き上げてアレックス達に報告するしか無さそうだな...とてもじゃないが私達では倒せそうに無い相手だし、他のパーティーなら状態異常系を治せるヤツが居るかも知れないしな...」
うん、それが良さそうだ。ウチもステラさんが毒で苦しんでるからね。
「いや、ちょっと待ってください。今すぐってのはお勧め出来ません」
するとセリカさんが待ったを掛けた。
「なんでですか?」
「見てください。馬達が怯え切っています。今、亜空間を解除なんかしたら、ヘタすりゃ暴走するかも知れませんよ?」
「あぁ、なるほど...」
確かに、ここまで馬車を引っ張って来てくれた馬二頭が、ヒュドラの気配に当てられたのか落ち着かない素振りをしている。
「せめてヒュドラがこの場を離れるまで待つべきです」
「分かりました。そうしましょう」
私は亜空間を可視化して外の様子を伺った。私達を見失ったヒュドラは、辺りを徘徊して気配を探っているように見える。
ステラさんやマックス達の容態が気掛かりではあるが、取り敢えず私達はつかの間の休息を取ることにした。
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