空間魔法って実は凄いんです

真理亜

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地雷

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「ちょっと面白そうなんで引き受けてみましょうか?」

 好奇心に負けた。それと時間もあんまり掛からないかもって楽観視もした。

「そうか...」

「面白い...ですかねぇ...カリナさん、自分で話を振っておいてなんですが...私的にはあんまりお勧め出来ないかなと思えて来ました...」

 お二人はあんまり乗り気ではないようだ。

「まぁ、ちょうどいい暇潰しにはなるんじゃないですかね?」

 依頼料も大して高くないしね。

「暇潰しって...」

「私、そんな理由で仕事受けるの初かも知れません...」

 まだなんかブツブツ言ってるお二人を無視して、私はギルドの受付に向かった。

「すいませーん、この依頼を受けたいんですが?」

「はいはい、あ、この依頼受けていただけるんですね!?」

「えぇ、なにか問題でも?」

「あぁ、いえいえ。そういう意味じゃありませんよ? ただ、なかなか引き受けてくださる人がいらっしゃらなくて結構長いこと残ってた依頼なので、引き受けてくださったのは有り難かったって意味ですから」

「はぁ...」

 なんだろう? もしかして私、地雷踏んじゃった? チラッとお二人の方を見ると、なんとも言えない微妙な表情を浮かべていらっしゃっる。

「はい、受注手続き完了致しました。よろしくお願い致しますね」

「あ、あの..」

 受付嬢さんの晴れやかな笑顔の前に『やっぱり止めます』とは言えなかった私だった...


◇◇◇


「え~と...それじゃ早速現場に向かいましょうかね...」

『...』

「依頼書によりますと...ペットのウサギとはぐれた場所は王都を出てすぐの森の中だそうで...」

『...』

 非常にやり辛いんだが...

「ここら辺でしょうかね...」

 その森は王都を出てすぐの街道沿いに広がっていた。

「...この広い森の中でウサギを一匹探せと...無理ゲー過ぎるだろ...」

「...そんなのほとんど罰ゲームじゃないですか...」

 あ、やっとお二人が喋ってくれた。超ネガティブ発言ではあるけど...まぁでも、確かにその通りではあるよね...誰も引き受けなかった理由が分かった気がするよ...

「ステラさん、取り敢えずいつものように服を脱いでくれません?」

「そんな人をまるで痴女みたいに言わないでくださいよね...」

 痴女じゃんか。すぐ服脱ぐじゃんか。ブツブツ言いながらも服を脱いで鳥の姿になったステラさんに、

「それじゃ上空からの索敵をお願いします」

「クエ...」

 非常にやる気無さそうにステラさんが飛び立って行った。

「なぁ、カリナ。キラーラビットだったか? そいつはどのくらいの大きさなのか書いてないのか?」

「え~と...あ、依頼書の裏面に書いてあった...なになに? 身の丈約2mのウサギ!?」

 それもうウサギちゃうやん! 違う生き物やん! 私とラウムさんは唖然として顔を見合わせたのだった。
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