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ギルドマスターの苦悩
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「王都の周辺には三つのダンジョンがあることは知ってるな?」
「はい」
「王都から近い順にランクC、ランクBと格付けされていて、一番遠いダンジョンがランクAに格付けされているんだ。その基準は出現する魔物の強さによる」
「なるほど...」
ここら辺はセリカさんが言ってた通りだね。チラッとセリカさんの方を見ると、神妙な顔付きになっていた。
「君達が以前、スタンピードを防いでくれたダンジョンはランクCに値する。そして今回、君達が倒してくれたグリフォンは、ランクAのダンジョンの低層から出現する魔物なんだ」
「えっ!? あれが低層から!?」
深層の魔物だと言っていたセリカさんが思わず口を挟む。
「あぁ、そうだ。ちなみにランクCだと深層から、ランクBからだと中層から出現する魔物になる」
「あ、そういう意味ですか...」
どうやらセリカさんも納得したらしい。私も軽く頷いた。しかし...ランクAのダンジョンってのはどんだけヤバいんだ...
「ギルドマスター、つまりこういうことですか? あのグリフォンはランクCやランクBのダンジョンから溢れて来たものじゃなく、ランクAのダンジョンから溢れて来たものだと?」
ラウムさんが情報を纏めてくれた。
「あくまでも状況がこれまでを準えているのならという但し書きは付くが、概ねその通りだ。実際、過去にグリフォンがダンジョンの外に出て来た時は、全てランクAからだったんだ」
「うん!? あれ!? ちょっとよろしいですか!?」
そこにステラさんが首を捻りながら割って入った。
「あぁ、いいぞ」
「どうやってランクAから溢れて来たってことが分かったんですか!?」
「出現場所と魔物の大きさだ」
「場所!? 大きさ!?」
「あぁ、ランクAのダンジョンは君達がグリフォンと遭遇した場所に程近いんだ。それとランクAの魔物は総じて他のダンジョンより大きめになる傾向がある。君達の倒したグリフォンがまさにその大きさなんだよ」
「なるほど...」
ステラさんも納得したらしい。
「本来ならこういうことが起きないよう、他のダンジョンと同様に定期的な魔物の間引きを行っておく必要があるんだが...如何せん、ランクAのダンジョンを間引き出来るような冒険者は限られててな...なかなか手が回らんのが現状だ...なにせランクAのダンジョンは、最初の階層からオーガやらゴーレムやらと言った手強い魔物が出現するんでな...」
「あ、それで思い出しました。私達、グリフォンと遭遇する前にオーガ二体とも遭遇しています」
グリフォンの印象が強過ぎて忘れてたよ。
「そうか...」
ギルドマスターは重々しく頷いた。
「はい」
「王都から近い順にランクC、ランクBと格付けされていて、一番遠いダンジョンがランクAに格付けされているんだ。その基準は出現する魔物の強さによる」
「なるほど...」
ここら辺はセリカさんが言ってた通りだね。チラッとセリカさんの方を見ると、神妙な顔付きになっていた。
「君達が以前、スタンピードを防いでくれたダンジョンはランクCに値する。そして今回、君達が倒してくれたグリフォンは、ランクAのダンジョンの低層から出現する魔物なんだ」
「えっ!? あれが低層から!?」
深層の魔物だと言っていたセリカさんが思わず口を挟む。
「あぁ、そうだ。ちなみにランクCだと深層から、ランクBからだと中層から出現する魔物になる」
「あ、そういう意味ですか...」
どうやらセリカさんも納得したらしい。私も軽く頷いた。しかし...ランクAのダンジョンってのはどんだけヤバいんだ...
「ギルドマスター、つまりこういうことですか? あのグリフォンはランクCやランクBのダンジョンから溢れて来たものじゃなく、ランクAのダンジョンから溢れて来たものだと?」
ラウムさんが情報を纏めてくれた。
「あくまでも状況がこれまでを準えているのならという但し書きは付くが、概ねその通りだ。実際、過去にグリフォンがダンジョンの外に出て来た時は、全てランクAからだったんだ」
「うん!? あれ!? ちょっとよろしいですか!?」
そこにステラさんが首を捻りながら割って入った。
「あぁ、いいぞ」
「どうやってランクAから溢れて来たってことが分かったんですか!?」
「出現場所と魔物の大きさだ」
「場所!? 大きさ!?」
「あぁ、ランクAのダンジョンは君達がグリフォンと遭遇した場所に程近いんだ。それとランクAの魔物は総じて他のダンジョンより大きめになる傾向がある。君達の倒したグリフォンがまさにその大きさなんだよ」
「なるほど...」
ステラさんも納得したらしい。
「本来ならこういうことが起きないよう、他のダンジョンと同様に定期的な魔物の間引きを行っておく必要があるんだが...如何せん、ランクAのダンジョンを間引き出来るような冒険者は限られててな...なかなか手が回らんのが現状だ...なにせランクAのダンジョンは、最初の階層からオーガやらゴーレムやらと言った手強い魔物が出現するんでな...」
「あ、それで思い出しました。私達、グリフォンと遭遇する前にオーガ二体とも遭遇しています」
グリフォンの印象が強過ぎて忘れてたよ。
「そうか...」
ギルドマスターは重々しく頷いた。
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