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ダンジョン談義
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「ちょっといいですか?」
話が変な方向に向かいそうだったので、軌道修正する意味でも私の中で疑問に思ったことを聞いておこうと思った。
「ダンジョンのスタンピードってそんな頻繁に起きるもんなんですか? この間のからまだ半年も経っていませんけど?」
同意を求めるようにセリカさんの方を見ると、軽く頷いてくれたので周期は間違ってないようだ。
「あぁ、確かにそんな短いスパンじゃまずスタンピードは起きませんけど、別のダンジョンなら有り得ます」
「別のダンジョン?」
ステラさんの指摘に私は首を傾げた。
「はい、私の知る限りでは王都の周辺だけで三つのダンジョンがありますから。ラウムさん、そうですよね?」
「あぁ、私の認識と合っている。カリナがスタンピードを防いだダンジョンはその内の一つということだ」
「なるほど...そういうことですか...」
「私も思い出しました。確かに三つあるって聞きましたね。残りの二つには行ったことありませんけど。聞いた話だと、残り二つのダンジョンの方が難易度は高いんだとか」
セリカさんが補足してくれた。
「そうなんですね? じゃあ私とセリカさん、ステラさんが潜ったダンジョンは謂わば初心者向けってことですか?」
「いや、そういう話でもない。あくまでもダンジョンはダンジョンだからな。なにをもって初心者というのか基準が良く分からんが、どのダンジョンであってもどんなに優秀な冒険者であっても、油断すれば足元を掬われることに変わりはない」
「なるほど...」
なんかラウムさんの話は深いな...
「ちなみにこれは私も聞いた話の受け売りなんだがな。王都から離れるに従って、ダンジョンの序盤から出て来る魔物の強さが上がるんだそうだ。そこら辺がセリカの聞いたっていう難易度の話に繋がるのかも知れないな。それと私もセリカ同様、残り二つのダンジョンに潜ったことはないから実感はしてないがな」
「あ、私もありません」
ステラさんが続いた。
「皆さん、ありがとうございます。とても勉強になりました」
私はペコリと頭を下げた。
「私もです。ありがとうございました」
セリカさんが続いた。
「いや、なんのなんの」
「私も有意義でした」
講師役のような立場になったラウムさん、ステラさんに感謝だ。
「...なんて言ったらいいのか...皆さん、凄いんですね...」
黙って聞いていたフローラさんは感心頻りだ。まぁその内に慣れると思うよ?
「ではそろそろ出発しましょうか」
その後は夕方になるまで魔物と邂逅することはなかった。
話が変な方向に向かいそうだったので、軌道修正する意味でも私の中で疑問に思ったことを聞いておこうと思った。
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「そうなんですね? じゃあ私とセリカさん、ステラさんが潜ったダンジョンは謂わば初心者向けってことですか?」
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「なるほど...」
なんかラウムさんの話は深いな...
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