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どっちもどっち
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朝食の後片付けが終わった後、
「それじゃあ早速荷造りを始めますね」
そんなことをフローラさんが言うもんだから私は、
「あぁ、いえいえ。荷造りは不要ですよ?」
「へっ!?」
「だって荷造りなんかしたら、後で荷ほどきしなきゃならないじゃないですか?」
手間が増えるようなことは必要ないとフローラさんに説明した。
「え、え~と!?」
まだ良く分かっていない様子のフローラさんを尻目に私は、
「これとこれとあれとあれもですね」
ホイホイとフローラさんの私物を亜空間に収納していった。
「えぇ~...」
フローラさんが唖然としている内に、私物らしきものは粗方収納し終えた。
「フローラさん、備え付けの家具はどれになりますか?」
「えっ!? あぁ、えぇと...そこのタンスにベッド、それからテーブルと椅子になります...」
「分かりました。それ以外はフローラさんの私物ってことで合ってますね?」
「は、はい...」
最後に私はそれら以外を全て亜空間に収納した。
「良し。これで引っ越し準備完了ですね」
「は、はぁ...」
呆然としているフローラさんの肩をラウムさんが優しく叩いた。
「まぁ、なんだ...これが我がパーティーの常識だと思ってくれればいいよ...」
「確かに最初の内は戸惑うかも知れませんが...慣れればどうってことありませんから...」
「いや、ホント...慣れって怖いですよね...」
そんなみんなして私のことを非常識みたいに...っていうかさ、ステラさんが同意するのはともかく、セリカさんまで同調するのは明らかにおかしいだろ!? あんたはこっち側でもあるんだからな! そもそも『エリアーズ』の初期メンバーじゃねぇかよ! 同じ空間魔法使いじゃねぇかよ!
「では出発しましょうか」
何はともあれ、こうして引っ越しは完了したんで後は王都に向かうだけだ。
「あ、じゃあ私は大家さんに鍵を返して来ますね?」
「はい、いってらっしゃい」
何年も暮らして来た家だ。大家さんに挨拶した後、積もる話もきっとあるだろう。フローラさんが大家さんの家に向かって行くのを見送っていると、
「あ、じゃあ私はこの間にひとっ飛びして馬車の予約でもしときますかね?」
そう言いながらステラさんが服を脱ごうとするもんだから、
「ちょっと待った! ちょっと待った! だから往来で服を脱がないでって!」
私は慌ててステラさんを亜空間に放り込んだ。フゥ...どっちが非常識なんだか...全くもう...
その後、鳥の姿になったステラさんは馬車乗り場に先行した。
「それじゃあ早速荷造りを始めますね」
そんなことをフローラさんが言うもんだから私は、
「あぁ、いえいえ。荷造りは不要ですよ?」
「へっ!?」
「だって荷造りなんかしたら、後で荷ほどきしなきゃならないじゃないですか?」
手間が増えるようなことは必要ないとフローラさんに説明した。
「え、え~と!?」
まだ良く分かっていない様子のフローラさんを尻目に私は、
「これとこれとあれとあれもですね」
ホイホイとフローラさんの私物を亜空間に収納していった。
「えぇ~...」
フローラさんが唖然としている内に、私物らしきものは粗方収納し終えた。
「フローラさん、備え付けの家具はどれになりますか?」
「えっ!? あぁ、えぇと...そこのタンスにベッド、それからテーブルと椅子になります...」
「分かりました。それ以外はフローラさんの私物ってことで合ってますね?」
「は、はい...」
最後に私はそれら以外を全て亜空間に収納した。
「良し。これで引っ越し準備完了ですね」
「は、はぁ...」
呆然としているフローラさんの肩をラウムさんが優しく叩いた。
「まぁ、なんだ...これが我がパーティーの常識だと思ってくれればいいよ...」
「確かに最初の内は戸惑うかも知れませんが...慣れればどうってことありませんから...」
「いや、ホント...慣れって怖いですよね...」
そんなみんなして私のことを非常識みたいに...っていうかさ、ステラさんが同意するのはともかく、セリカさんまで同調するのは明らかにおかしいだろ!? あんたはこっち側でもあるんだからな! そもそも『エリアーズ』の初期メンバーじゃねぇかよ! 同じ空間魔法使いじゃねぇかよ!
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「はい、いってらっしゃい」
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「あ、じゃあ私はこの間にひとっ飛びして馬車の予約でもしときますかね?」
そう言いながらステラさんが服を脱ごうとするもんだから、
「ちょっと待った! ちょっと待った! だから往来で服を脱がないでって!」
私は慌ててステラさんを亜空間に放り込んだ。フゥ...どっちが非常識なんだか...全くもう...
その後、鳥の姿になったステラさんは馬車乗り場に先行した。
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