348 / 462
説教
しおりを挟む
「あぁ、アレは放っておきましょう」
「アレって...まぁ、私は人のこと言えませんが...」
「私も自分の姿を見ているようで辛いです...」
元祖やらかしコンビのアスカさんとステラさんがしみじみとそう呟いた。
「そろそろ閉店時間なんで、どうせフローラさんに叩き起こされるだけでしょうよ」
私がそう言ってる側から、フローラさんが優しくセリカさんを起こし始めた。
「フローラさんは優しいなぁ。そんな役立たず、もっと乱暴に扱っても構わないのに」
そんな私の呟きに、元祖やらかしコンビは肩を竦めていたとさ。
◇◇◇
「さてセリカさん、なにか言い訳することがあるんなら聞きましょうか?」
今、私達は閉店した居酒屋の前でセリカさんを囲っている。当然ながらセリカさんには正座させている。さぁ、説教の時間だ!
「も、申し開きもございません...」
セリカさんは縮まってしまった。
「全くもう...だから言ったじゃないですか...遊びに行く訳じゃないんだって...」
「か、返す言葉もございません...」
「フローラさんが無事だったから良かったようなものの、本来ならこれは大チョンボなんですからね? ちゃんと自覚してます?」
「た、大変申し訳ございません...」
「フローラさん、この役立たずをどう処罰するかお任せしても良いですか?」
「えぇっ!? わ、私がですかぁ!?」
いきなりフラれたフローラさんが仰天した。
「だってフローラさんの護衛中に起こした体たらくですから。依頼者であるフローラさんが罰を下さないと」
「い、いえ、どうかもうその辺りで...」
「えっ!? なにもしなくていいんですか!?」
「えぇ、セリカさんも反省しているみたいですし...」
「セリカさん、命拾いしましたね」
「ふ、フローラさ~ん! あ、ありがとうございますぅ~!」
セリカさんはフローラさんの足にしがみついて泣き始めてしまった。
「ふぇっ!? ちょ、ちょっとセリカさん!?」
コケそうになったフローラさんが慌てて引き剥がそうとするので、見かねた私は物も言わずにセリカさんを亜空間に放り込んだ。
「失礼しました、フローラさん。大丈夫でしたか?」
「え、えぇ、まぁ...」
「それじゃ帰りましょうか」
「あ、あの...フランツ様は結局どうなったんでしょうか!?」
「ご安心下さい。確保しております。明日の朝一番にギルドへと突き出す予定ですので」
「な、なるほど...」
「これでもうフローラさんを脅かす者は誰も居なくなりましたからね」
「あ、ありがとうございました...」
「アレって...まぁ、私は人のこと言えませんが...」
「私も自分の姿を見ているようで辛いです...」
元祖やらかしコンビのアスカさんとステラさんがしみじみとそう呟いた。
「そろそろ閉店時間なんで、どうせフローラさんに叩き起こされるだけでしょうよ」
私がそう言ってる側から、フローラさんが優しくセリカさんを起こし始めた。
「フローラさんは優しいなぁ。そんな役立たず、もっと乱暴に扱っても構わないのに」
そんな私の呟きに、元祖やらかしコンビは肩を竦めていたとさ。
◇◇◇
「さてセリカさん、なにか言い訳することがあるんなら聞きましょうか?」
今、私達は閉店した居酒屋の前でセリカさんを囲っている。当然ながらセリカさんには正座させている。さぁ、説教の時間だ!
「も、申し開きもございません...」
セリカさんは縮まってしまった。
「全くもう...だから言ったじゃないですか...遊びに行く訳じゃないんだって...」
「か、返す言葉もございません...」
「フローラさんが無事だったから良かったようなものの、本来ならこれは大チョンボなんですからね? ちゃんと自覚してます?」
「た、大変申し訳ございません...」
「フローラさん、この役立たずをどう処罰するかお任せしても良いですか?」
「えぇっ!? わ、私がですかぁ!?」
いきなりフラれたフローラさんが仰天した。
「だってフローラさんの護衛中に起こした体たらくですから。依頼者であるフローラさんが罰を下さないと」
「い、いえ、どうかもうその辺りで...」
「えっ!? なにもしなくていいんですか!?」
「えぇ、セリカさんも反省しているみたいですし...」
「セリカさん、命拾いしましたね」
「ふ、フローラさ~ん! あ、ありがとうございますぅ~!」
セリカさんはフローラさんの足にしがみついて泣き始めてしまった。
「ふぇっ!? ちょ、ちょっとセリカさん!?」
コケそうになったフローラさんが慌てて引き剥がそうとするので、見かねた私は物も言わずにセリカさんを亜空間に放り込んだ。
「失礼しました、フローラさん。大丈夫でしたか?」
「え、えぇ、まぁ...」
「それじゃ帰りましょうか」
「あ、あの...フランツ様は結局どうなったんでしょうか!?」
「ご安心下さい。確保しております。明日の朝一番にギルドへと突き出す予定ですので」
「な、なるほど...」
「これでもうフローラさんを脅かす者は誰も居なくなりましたからね」
「あ、ありがとうございました...」
応援ありがとうございます!
12
お気に入りに追加
3,920
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる