空間魔法って実は凄いんです

真理亜

文字の大きさ
上 下
342 / 462

プレゼント2

しおりを挟む
「なんですか?」

 お三方を代表してアスカさんが反応した。

「実はですね...」

 私は今現在、フローラさんをパーティーに勧誘しているという状況を説明した。

「なるほど...」

「如何でしょう? 特にアスカさん、ルキノちゃんのだめにも忌憚のないご意見をお願いします」

「私は賛成します。お会いしたばかりではありますが、フローラさんのお人柄はとても好ましいと思いましたので。きっとルキノも懐いてくれると思います」

 アスカさんは即答してくれた。まずは第一関門クリアだね。

「私も賛成します。フローラさんの作るお料理は美味しかったですから」

 次にステラさんが続いてくれた。そう言えばフローラさんが作ってくれたクリームシチューを一緒に食べたっけね。その時に胃袋をガッチリ掴まれたんだね。

「私も賛成だ。特に反対する理由はないからな」

 最後にラウムさんが締めてくれた。これで全員の賛同を得られたことになる。

「フローラさん、お聞きの通りです。後はフローラさんのお気持ち一つということになりますね。どうか前向きにお考え下さい」

「は、はい...」

 フローラさんは戸惑いながらもちょっと嬉しそうに見えた...ような気がする。だったらいいな。

「はい、一先ずこの話はここまで! 皆さん! 実はもう一つ、ご報告することがあるんですよ!」

 そこでセリカさんがお三方に向かって話し始めた。

「まだあるんですか?」

 これまたお三方を代表してアスカさんが反応した。

「なんと! 今日はカリナさんの誕生日なんです!」

「そうだったんですか!?」

「こりゃめでたい!」

「おめでとうございます!」

「あ、ありがとうございます...」

 そこからはもう一度、私の誕生日を祝う宴が始まった。

「皆さん、私の独断で申し訳ないんですが、誕生日プレゼントを選んでみました。それぞれ皆さんのイメージに合った物を選んだつもりですが、もし合ってなかったらすいません。まずはアスカさんから」

「これは...タペストリーですか?」

 犬や猫、兎や羊といった様々な動物が描かれている。

「はい! アスカさんがルキノちゃんのために、可愛らしい動物が描かれたタペストリーを買ってあげていたことを思い出しまして!」

「あぁ、確かに...私のイメージ通りだと思います。ありがとうございました」

「良かったです! お次はラウムさん!」

「これは...風景画ですね」

「はい! ラウムさんのお部屋に風景画が飾ってありましので! お好きなのではないかと!」

「あぁ、その通りだ。セリカ、ありがとう」

「良かったです! 最後はステラさん!」

「これは...アロマキャンドルですか?」

「その通りです! これもステラさんの部屋にありました! 部屋に入ると良い香りがするんです!」

「えぇ、私の癒しの元なんです。セリカさん、お目が高いですね」

「良かったです!」

 お三方から好評価を頂いたセリカさんは鼻高々といった感じだ。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

お飾り王妃と元悪女は生き残りたいので結託しました

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:42pt お気に入り:1,258

捨てられた王妃は情熱王子に攫われて

恋愛 / 完結 24h.ポイント:149pt お気に入り:412

幸せは、歩いて来ない。ならば、迎えに行きましょう。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:406

願いの守護獣 チートなもふもふに転生したからには全力でペットになりたい

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:12,149pt お気に入り:7,532

妹が私の婚約者も立場も欲しいらしいので、全てあげようと思います

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:2,634pt お気に入り:3,906

処理中です...