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「フローラさん、二十歳なんですね~! 大人の女って感じです~!」

「あ、ありがとうございます...ちなみにセリカさんはお幾つなんですか?」

「私は15歳です。もうすぐ16歳になります」

「ハァ...そうなんですね...若いっていいですね...」

「いやいや、フローラさんだってまだまだ若いじゃありませんか?」

「ハハハ...ありがとうございます...」

 なんだかまたしてもビミョーな雰囲気になってしまったな...だから私は、そんな空気を払拭するべく収納からとある物を取り出した。

「フローラさん、急なことだったのでなにも用意できていませんが、こんな物で良ければ誕生日プレゼントとして受け取って貰えませんか?」

「あ、ありがとうございます! えっと...これは!?」

「付けているだけで筋力をアップしてくれるブレスレットです。ダンジョンのドロップアイテムなんですが、装飾品としても中々イケてると思います」

 そう、あのダンジョンで手に入れたドロップアイテムの一つだ。特殊効果付きの物だったので、売らずに残しておいた内の一つとなる。

「えっ!? よろしいんですか!? 貴重な物なんじゃ...」

「心配しないで下さい。まだまだありますから、一つくらい問題ありません」

「ありがとうございます...」

「あ、そういうことなら!」

 するとセリカさんも収納からなにやら取り出した。

「フローラさん、魔法は使えますか?」

「えぇ、簡単な治癒魔法程度なら」

「ふうん、フローラさんも魔法使えるんですね? ちょっと意外でした」

 というか、聞いたことなかったね。

「昔、保母さんを目指していたことがあったんです。保母さんになるには治癒魔法は必須ですから必死で習得しました」

「あぁ、なるほど...」

 確かに子供は転んだりして良く怪我するもんね。保母さんになるには治癒魔法が必須になるのも分かる気がするな。

「だったらこれも重宝すると思いますよ!」

「あ、ありがとうございます...これは!?」

「付けているだけで魔力をアップしてくれるペンダントです! こちらも同じくダンジョンのドロップアイテムになります!」

 特殊効果付きのドロップアイテムはパーティー全員で山分けしたが、余った分は私とセリカさんが半分ずつ持つことにしておいた。

 そうしておけば、例え私かセリカさんになにかあったとしても、ドロップアイテムの半分は残るということになるからだ。

「重ね重ねありがとうございます...でも...本当によろしいのでしょうか...私、パーティーのメンバーでもなんでもないのに...」

「だったらフローラさんもウチのパーティーに入りませんか?」
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