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「はぁっ!? なに言っちゃってるんですか!? 誕生日を祝うなんて当たり前のことじゃないですか!」
セリカさんが口から唾を飛ばして熱弁を振るう。興奮してるのは分かるけど汚いから止めて欲しい。
「そうなんですか!?」
「そうなんですかって...まさか...カリナさんは祝って貰ったことが無いって言うんですか!?」
「えぇ、生まれて此の方一度もありませんが?」
「えぇっ!? い、一度もぉ~!?」
「はい、一度も」
「...あの...カリナさんって一体どういう幼少期を過ごして来たんですか!?」
「実の父親からは居ない者として扱われていましたね」
「え、えぇっ...」
「母親は私を産んでから体調を崩しがちでほとんど寝たきりでした」
「そ、それは...」
「父親は母親を放っぽり出して愛人の元へと足繁く通っていました」
「う、うわぁ...」
「だから私は屋敷で一人大人しくしていました」
「うぅ...」
「その内に母親が儚くなり、父親が愛人を後妻に迎い入れてからは更に放置されるようになりました」
「ひ、酷い...」
「そんな訳で誰にも誕生日を祝って貰ったことはありません。あ、正確には違った。母親が生前、病床に就きながら『誕生日おめでとう』とだけ言ってくれたことはありましたね。そして『プレゼント用意できなくてゴメンね』と言って泣いていました。幼心に母親がなんで泣いているのか理解できなかったんですけど、今思い返すと理解できます。父親が金を握っていたせいで、私へのプレゼントが買えなかったからだったんですね」
『うわぁぁぁん!』
うわっ! ビックリした! いきなりセリカさん泣き出すんだもん! しかもその隣でフローラさんまで貰い泣きしてんだけど!
「あ、あの...大丈夫ですか!?」
「ガリナしゃん!」
「ひゃ、ひゃい!?」
またビックリした! 泣きじゃくったセリカさんが迫って来るんだもん!
「祝いましょう! 盛大に祝いましょう!」
「私、ご馳走作ります!」
フローラさんまで参戦して来た。急にどうしちゃったの!? 誕生日ってそんな大事な日だったのかな!?
「いえフローラさん! 料理なら私の収納の中に和洋中取り揃えてありますから問題ありません! ケーキ! ケーキ作れますか!?」
「お任せ下さい! お菓子作りも得意です!」
「ではお任せします! 私はプレゼントを買って来ますんで!」
「分かりました!」
そう言うなり、セリカさんは凄い勢いで外に飛んで行った。フローラさんはキッチンに向かった。
「え、え~と!?」
私はと言えばジェットコースターのような展開に付いて行けず、ただただ戸惑うばかりだった。
セリカさんが口から唾を飛ばして熱弁を振るう。興奮してるのは分かるけど汚いから止めて欲しい。
「そうなんですか!?」
「そうなんですかって...まさか...カリナさんは祝って貰ったことが無いって言うんですか!?」
「えぇ、生まれて此の方一度もありませんが?」
「えぇっ!? い、一度もぉ~!?」
「はい、一度も」
「...あの...カリナさんって一体どういう幼少期を過ごして来たんですか!?」
「実の父親からは居ない者として扱われていましたね」
「え、えぇっ...」
「母親は私を産んでから体調を崩しがちでほとんど寝たきりでした」
「そ、それは...」
「父親は母親を放っぽり出して愛人の元へと足繁く通っていました」
「う、うわぁ...」
「だから私は屋敷で一人大人しくしていました」
「うぅ...」
「その内に母親が儚くなり、父親が愛人を後妻に迎い入れてからは更に放置されるようになりました」
「ひ、酷い...」
「そんな訳で誰にも誕生日を祝って貰ったことはありません。あ、正確には違った。母親が生前、病床に就きながら『誕生日おめでとう』とだけ言ってくれたことはありましたね。そして『プレゼント用意できなくてゴメンね』と言って泣いていました。幼心に母親がなんで泣いているのか理解できなかったんですけど、今思い返すと理解できます。父親が金を握っていたせいで、私へのプレゼントが買えなかったからだったんですね」
『うわぁぁぁん!』
うわっ! ビックリした! いきなりセリカさん泣き出すんだもん! しかもその隣でフローラさんまで貰い泣きしてんだけど!
「あ、あの...大丈夫ですか!?」
「ガリナしゃん!」
「ひゃ、ひゃい!?」
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「祝いましょう! 盛大に祝いましょう!」
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「分かりました!」
そう言うなり、セリカさんは凄い勢いで外に飛んで行った。フローラさんはキッチンに向かった。
「え、え~と!?」
私はと言えばジェットコースターのような展開に付いて行けず、ただただ戸惑うばかりだった。
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