空間魔法って実は凄いんです

真理亜

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告白

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 亜空間に戻った私はフローラさん達の様子を見に行った。

 するとステラさんが目を覚まして所在なげにしている姿が目に入った。まだフローラさんは寝ているので、私は声を出さずにチョイチョイとステラさんを手招きした。

 それで察したのか、ステラさんが忍び足でこっちに近付いて来た。私はステラさんの手を握って亜空間から出た。

 フローラさんの部屋に出た私達は、どちらからともなく目を逸らして、

「ステラさん、おはようございます...早いですね?」

「カリナさんこそ...」

 とお互いぎごちなく挨拶を交わした。なんとなくステラさんと目を合わせ辛かったのは、再会した時にあれだけパーティーには二度と戻らないと豪語してしまったからによる。

 それなのにいきなり手の平を返すような結果になってしまったので、ちょっとバツが悪いというものがあった。

 一方、ステラさんはステラさんで昨日の二日酔いの件を申し訳なく思っているのだろうと推測された。

「座って下さい。今、お茶を入れますから」

 勝手知ったるフローラさんの部屋だ。私はお湯を沸かすためキッチンに向かった。

「あ、ありがとうございます...そ、その...い、色々とすいませんでした...」

「もういいですよ。でもこれからはあんなに酔っ払うことは無しでお願いしますね?」

「は、はいぃ...」

「頼みますよ。ステラさんは私達のパーティーの斥候担当なんですからね?」

 私は出来るだけサラッと告白することにした。

「は、はいぃ...はい!?」

「どうしました?」

「か、カリナさん、い、今なんて!?」

「だからあんなに酔っ払うことは」

「そ、その後です!」

「私達のパーティー?」

「そ、それです! も、もしかしてカリナさん...」

「えぇ、昨夜の内に他のお三方と良く話し合った結果、もう一度パーティーに戻ることにしました。改めましてよろしくお願いしますね?」

「ほ、本当ですか!?」

「えぇ、本当です」

「が、ガリナざ~ん!」

「うわぉ...」

 次の瞬間、ステラさんが泣きじゃくりながら物凄い勢いで私に抱き付いて来た。

 私はなんとか踏ん張って体を支えた。

「ステラさん、泣かないで下さいな。ほら、そろそろお湯が沸きますから。積もる話はその後で。ね?」

「ガリナざ~ん!」

 ステラさんが泣き止んだのはそれからしばらくしてのことだった。お茶を飲みながら昨夜のことをステラさんに説明している内に、段々と夜が明けて来た。

「そろそろ他の皆さんも起きて来ることだと思います。そしたら全員で朝食にしましょうね?」

「はい!」
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