空間魔法って実は凄いんです

真理亜

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号泣

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「うぅ...な、なにも言い返せない...」

 そりゃそうだわな。

「ステラさん、取り敢えず亜空間で休んでなさいよ?」

「うぅぅ...申し訳ございません...」

 私はステラさんを亜空間に放り込んだ。

「あ、あの! カリナさん! 私もお願いします!」

「いいですよ。じゃあセリカさんはステラさんの看護をお願いします」

「分かりました! 二日酔いに効く薬もあったと思いますし!」

 今度はセリカさんを亜空間に放り込んだ。

「アスカさんはどうします?」

「う~ん...ラウムさんの監視役として店の中に行きます」

「そんなに信用ないのか私は...」

 アスカさんの選択にラウムさんは不満そうだ。

「あ、あの...」

 そこに開店準備していたフローラさんが顔を出す。

「どうしました?」

「開店準備が終わったので入店して貰っても大丈夫ですよ?」

「分かりました。じゃあラウムさんとアスカさん、よろしくお願いします」

『応!』


◇◇◇


「ステラさんはどんな具合ですか?」

 私は亜空間に潜ってセリカさんに尋ねた。

「薬を飲ませてベッドに寝かし付けました」

「そうですか。ご苦労様です」

「あ、あの! カリナさん!」

「はい?」

「本当に! 本当に申し訳ありませんでした!」

 セリカさんが勢い良く頭を下げる。

「さっきも聞きましたが、それはなんに対する謝罪ですか?」

「私は! 私だけは真っ先にカリナさんの味方に付くべきだったんです! だってカリナさんは一番最初に私を仲間にしてくれたんですから! それなのに私は...わ、私は...本当に...本当にすいませんでした!」

 セリカさんは涙を流しながら再度頭を下げた。

「セリカさん、頭を上げて下さい。確かに私にとって一番ショックだったのは、最初に仲間に誘ったセリカさんが私を拒絶したことでした。他の誰でもない。セリカさんだったからこそ、私の中でなにかが壊れたような気がしてとても悲しかったんです」

「や、やっぱり...ほ、本当に申し訳」

「でもね」

 私はセリカさんの涙ながらの謝罪を途中で遮った。

「だからこそ決心が付いたって言う側面もあったんですよ」

「け、決心!?」

「この先一人でやって行こうという決心です」

「そ、そんな...」

「だからある意味、セリカさんには感謝しなければなりませんね。私に新しい道を開いてくれたっていうことで」

「か、カリナさん...お、お願いですからそんな悲しいこと言わないで下さい...」

 ついにセリカさんは泣き崩れてしまった。困ったなこりゃ...
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