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飛べ!
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「探すったってこの広い町のどこを探すって言うんですかぁ~?」
引き摺られながらセリカが苦言を呈す。
「取り敢えず大通りの方に行ってみましょう」
「そうだな。片っ端から聞き込みしてみよう」
アスカの提案にラウムが同意した。
「どうでもいいけど、そろそろ離して下さいよぉ~!」
まだ引き摺られたままのセリカが抗議した。
◇◇◇
平日の真っ昼間ということもあり、大通りに人は疎らだった。
「すいません、この人を探しています。見覚えありませんか?」
「とっても可愛らしい女の子なんです。一目見たら忘れないと思います」
「なんでもいい。情報があったら教えてくれ」
三人はバラバラになって文字通り片っ端から道行く人々に聞いて回った。
「フゥ...なんの収穫も無しか...そう簡単にはいかないよな...」
約30分後、三人は大通りの一角に集まっていた。
「場所を変えましょう」
アスカが再び提案する。
「どこに行きます?」
セリカが汗を拭いながら尋ねる。
「この先に市場があるみたいです。そこに行ってみましょう」
「あぁ、それはいいかも知れないな」
「買い物してるかも知れませんもんね。行きましょう」
三人は大通りから離れて市場に向かった。
◇◇◇
「うん!? あれは!?」
市場に着いて聞き込みを開始しようとした時、ラウムがなにか異変に気付いた。
「なんだか柄の悪い連中が屯してますね...」
セリカが言う通り、明らかに破落戸と思われる輩共が集まっていた。
「あ、なんか一斉に移動し始めましたよ?」
アスカが指摘した通り、破落戸共は固まって動き出した。
「...後を尾けてみよう」
しばし考えた後、ラウムはそう言って歩き出した。
「えぇっ!? どうしてですか!?」
「ラウムさん、なにがあるんですか!?」
二人は慌てて後に続きながら問い掛けた。
「分からん...が、なんとなく気になる...」
すると破落戸共は市場から離れ、とある公園の中に入って行った。三人もその後に続く。
「...一体どこに向かってるんだ...」
「というか、後を尾ける意味ってなんかあるんですか!?」
「セリカさん、声が大きいです。気付かれますよ?」
三人はコソコソ話しながら足音を忍ばせて後を尾けて行く。やがて前方に噴水が見えて来た。
破落戸共は噴水の近くで足を止め、なにかを囲うように輪になって広がった。その輪の中心に居るのは...
「あ、あれは!?」
「ま、まさか!?」
「カリナさん!」
言うが早いか、セリカはカリナ目掛けて瞬間移動した。
引き摺られながらセリカが苦言を呈す。
「取り敢えず大通りの方に行ってみましょう」
「そうだな。片っ端から聞き込みしてみよう」
アスカの提案にラウムが同意した。
「どうでもいいけど、そろそろ離して下さいよぉ~!」
まだ引き摺られたままのセリカが抗議した。
◇◇◇
平日の真っ昼間ということもあり、大通りに人は疎らだった。
「すいません、この人を探しています。見覚えありませんか?」
「とっても可愛らしい女の子なんです。一目見たら忘れないと思います」
「なんでもいい。情報があったら教えてくれ」
三人はバラバラになって文字通り片っ端から道行く人々に聞いて回った。
「フゥ...なんの収穫も無しか...そう簡単にはいかないよな...」
約30分後、三人は大通りの一角に集まっていた。
「場所を変えましょう」
アスカが再び提案する。
「どこに行きます?」
セリカが汗を拭いながら尋ねる。
「この先に市場があるみたいです。そこに行ってみましょう」
「あぁ、それはいいかも知れないな」
「買い物してるかも知れませんもんね。行きましょう」
三人は大通りから離れて市場に向かった。
◇◇◇
「うん!? あれは!?」
市場に着いて聞き込みを開始しようとした時、ラウムがなにか異変に気付いた。
「なんだか柄の悪い連中が屯してますね...」
セリカが言う通り、明らかに破落戸と思われる輩共が集まっていた。
「あ、なんか一斉に移動し始めましたよ?」
アスカが指摘した通り、破落戸共は固まって動き出した。
「...後を尾けてみよう」
しばし考えた後、ラウムはそう言って歩き出した。
「えぇっ!? どうしてですか!?」
「ラウムさん、なにがあるんですか!?」
二人は慌てて後に続きながら問い掛けた。
「分からん...が、なんとなく気になる...」
すると破落戸共は市場から離れ、とある公園の中に入って行った。三人もその後に続く。
「...一体どこに向かってるんだ...」
「というか、後を尾ける意味ってなんかあるんですか!?」
「セリカさん、声が大きいです。気付かれますよ?」
三人はコソコソ話しながら足音を忍ばせて後を尾けて行く。やがて前方に噴水が見えて来た。
破落戸共は噴水の近くで足を止め、なにかを囲うように輪になって広がった。その輪の中心に居るのは...
「あ、あれは!?」
「ま、まさか!?」
「カリナさん!」
言うが早いか、セリカはカリナ目掛けて瞬間移動した。
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