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バックに居るのは
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「ギルドとして正式に抗議したりとかはしなかったんですか?」
「一応ギルド本部にも問題提起はしてはみたんですけどね...結果は抗議するのは難しいだろうという返事でした...」
「どうしてですか?」
「向こうが例えばあからさまに『新ギルド』とか名乗れば話は別なんですが...一応『何でも屋』ってことになってますし、競合しているということには該当しないと...」
「でも業務内容は完全に競合してるじゃないですか?」
「それでもです。ギルド本部の意見としては『だったら内容で上回ればいい』というものでした...そりゃそう言うのは簡単ですが、行うのは難しと言いますか...お客さんにとってみりゃ、多少不安な所があったとしても、やっぱり安い方に目が行っちゃいがちですからね...お客さんがそっちに流れて行って、こっちが閑古鳥の鳴くような状態になってしまうのはすぐでした...そしてそうなれば優秀な冒険者だった人も、やっぱりそっちに流れて行っちゃう訳でして...そりゃ当然ですよね...仕事無けりゃ生活できないですもん...そんな悪循環に陥ってしまっているのが現状ということになります...」
「なにか対策は講じなかったんですか?」
「一応、営業の真似事はしてみましたが...ご存知の通り、冒険者ギルドは営業なんかしたことありませんので、そういったノウハウがありません...今までそんなことをする必要がありませんでしたから...付け焼き刃ではとてもじゃないけど本職の営業力には敵いませんでした...」
「なるほど...」
これは確かに手詰まりっぽいな。でも私にはどうしても疑問に感じることがあった。
「しかしいくら安いとはいえ、そんな簡単に新興企業にお客が流れるもんなんでしょうか? ギルドには今まで積み上げて来た実績と信頼があるんじゃないんですか?」
「実は『何でも屋』のバックにはとある貴族家が付いているんです...それでお客さん達も安心して鞍替えしたんだと思います...」
私はなんだかイヤな予感がして来た。
「その貴族家というのは?」
「この町の町長を務めている男爵家です...」
やっぱりか...そうだと思ったよ...
チラッとフローラさんの方を見ると、あからさまにイヤそうな顔をしている。まぁそれも無理ないか。
ここまで件の男爵家が色々な所に絡んでいるなんて思ってもみなかっただろうからね。
しかしこれはちょっと厄介なことになりそうだな...
私は面倒事に巻き込まれそうな予感をヒシヒシと感じていた。
「一応ギルド本部にも問題提起はしてはみたんですけどね...結果は抗議するのは難しいだろうという返事でした...」
「どうしてですか?」
「向こうが例えばあからさまに『新ギルド』とか名乗れば話は別なんですが...一応『何でも屋』ってことになってますし、競合しているということには該当しないと...」
「でも業務内容は完全に競合してるじゃないですか?」
「それでもです。ギルド本部の意見としては『だったら内容で上回ればいい』というものでした...そりゃそう言うのは簡単ですが、行うのは難しと言いますか...お客さんにとってみりゃ、多少不安な所があったとしても、やっぱり安い方に目が行っちゃいがちですからね...お客さんがそっちに流れて行って、こっちが閑古鳥の鳴くような状態になってしまうのはすぐでした...そしてそうなれば優秀な冒険者だった人も、やっぱりそっちに流れて行っちゃう訳でして...そりゃ当然ですよね...仕事無けりゃ生活できないですもん...そんな悪循環に陥ってしまっているのが現状ということになります...」
「なにか対策は講じなかったんですか?」
「一応、営業の真似事はしてみましたが...ご存知の通り、冒険者ギルドは営業なんかしたことありませんので、そういったノウハウがありません...今までそんなことをする必要がありませんでしたから...付け焼き刃ではとてもじゃないけど本職の営業力には敵いませんでした...」
「なるほど...」
これは確かに手詰まりっぽいな。でも私にはどうしても疑問に感じることがあった。
「しかしいくら安いとはいえ、そんな簡単に新興企業にお客が流れるもんなんでしょうか? ギルドには今まで積み上げて来た実績と信頼があるんじゃないんですか?」
「実は『何でも屋』のバックにはとある貴族家が付いているんです...それでお客さん達も安心して鞍替えしたんだと思います...」
私はなんだかイヤな予感がして来た。
「その貴族家というのは?」
「この町の町長を務めている男爵家です...」
やっぱりか...そうだと思ったよ...
チラッとフローラさんの方を見ると、あからさまにイヤそうな顔をしている。まぁそれも無理ないか。
ここまで件の男爵家が色々な所に絡んでいるなんて思ってもみなかっただろうからね。
しかしこれはちょっと厄介なことになりそうだな...
私は面倒事に巻き込まれそうな予感をヒシヒシと感じていた。
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