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ダンジョン攻略28
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その後も亜空間を進んで行った。
しばらく進むと、なにやら毒々しい紫色をしたなにかが地面に転々としていた。
「あれはなんですか?」
「あぁ、あれは毒キノコです。攻撃すると紫色の毒霧を吐き出しますから、気を付けて下さいね?」
「毒!? どんな毒なんですか!?」
「吸い込むと幻覚を見たり、笑いが止まらなくなったりするそうですよ?」
「それは...確かに厄介ですね。じゃあこれもスルーの方向で」
ウチら、そういった状態異常の耐性を誰も持ってないからね。
毒キノコをスルーしてまたしばらく進むと、
「ステラさん、あれはなんですか? 私の気のせいじゃなけりゃ、なんか毒キノコを食ってるように見えるんですが...」
「なんでしょう...私も分かりません...」
ステラさんでも分からないのか。
「ブタ...でしょうか!?...」
セリカさんがボソッと呟いた。
そのなにかは「ブヒッブヒッ!」と鳴きながら、ただ粛々と毒キノコを食べている。セリカさんの言う通り、姿形はブタに似ているが体色が紫色の上に頭には二本の角が生えている。
「取り敢えず攻撃してみましょうか」
良く分からないが弱そうだと判断した私は、ブタ擬きの後ろに回って黒い剣を首元に突き立てた。
「ブヒィッ!」
ブタ擬きはもんどり打ってひっくり返った。そして次の瞬間、体が膨らみ出した。嫌な予感がした私はすぐ亜空間に引っ込んだ。その刹那、
パアーンッ!
という音と共に、ブタ擬きの体が文字通り弾け飛んだ。
「うわっ!」
するとたちまち辺りが紫色の毒霧に包まれる。
「これは...倒さない方が良いヤツですね...」
「えぇ、毒に耐性がないと倒せても魔石を取りに行けませんね...」
「私の出番無しですね...」
そう判断した私達は、その後遭遇してもスルーして先に進んだ。
◇◇◇
やがて前方に階段が見えて来た。
いよいよ10階層目に突入する。
「ステラさん、10階層目に入ったら、いきなりフロアボスと対峙することになるんですか?」
「いいえ、ボス部屋と呼ばれる部屋がありまして、その部屋の扉を開かない限り対峙することはありません。私達は扉の前まで行ってそのまま引き返して来ました」
「なるほど、ありがとうございます。では行きましょうか」
「あのカリナさん、まさかとは思うんですが...フロアボスと対峙するとか言い出しませんよね...」
「えぇまぁ、ここまで来たら一目くらいは見ておきたいかなと」
「ハァッ...」
ステラさんが盛大なため息を吐いた。何故に!?
しばらく進むと、なにやら毒々しい紫色をしたなにかが地面に転々としていた。
「あれはなんですか?」
「あぁ、あれは毒キノコです。攻撃すると紫色の毒霧を吐き出しますから、気を付けて下さいね?」
「毒!? どんな毒なんですか!?」
「吸い込むと幻覚を見たり、笑いが止まらなくなったりするそうですよ?」
「それは...確かに厄介ですね。じゃあこれもスルーの方向で」
ウチら、そういった状態異常の耐性を誰も持ってないからね。
毒キノコをスルーしてまたしばらく進むと、
「ステラさん、あれはなんですか? 私の気のせいじゃなけりゃ、なんか毒キノコを食ってるように見えるんですが...」
「なんでしょう...私も分かりません...」
ステラさんでも分からないのか。
「ブタ...でしょうか!?...」
セリカさんがボソッと呟いた。
そのなにかは「ブヒッブヒッ!」と鳴きながら、ただ粛々と毒キノコを食べている。セリカさんの言う通り、姿形はブタに似ているが体色が紫色の上に頭には二本の角が生えている。
「取り敢えず攻撃してみましょうか」
良く分からないが弱そうだと判断した私は、ブタ擬きの後ろに回って黒い剣を首元に突き立てた。
「ブヒィッ!」
ブタ擬きはもんどり打ってひっくり返った。そして次の瞬間、体が膨らみ出した。嫌な予感がした私はすぐ亜空間に引っ込んだ。その刹那、
パアーンッ!
という音と共に、ブタ擬きの体が文字通り弾け飛んだ。
「うわっ!」
するとたちまち辺りが紫色の毒霧に包まれる。
「これは...倒さない方が良いヤツですね...」
「えぇ、毒に耐性がないと倒せても魔石を取りに行けませんね...」
「私の出番無しですね...」
そう判断した私達は、その後遭遇してもスルーして先に進んだ。
◇◇◇
やがて前方に階段が見えて来た。
いよいよ10階層目に突入する。
「ステラさん、10階層目に入ったら、いきなりフロアボスと対峙することになるんですか?」
「いいえ、ボス部屋と呼ばれる部屋がありまして、その部屋の扉を開かない限り対峙することはありません。私達は扉の前まで行ってそのまま引き返して来ました」
「なるほど、ありがとうございます。では行きましょうか」
「あのカリナさん、まさかとは思うんですが...フロアボスと対峙するとか言い出しませんよね...」
「えぇまぁ、ここまで来たら一目くらいは見ておきたいかなと」
「ハァッ...」
ステラさんが盛大なため息を吐いた。何故に!?
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