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ダンジョン攻略20
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「...さん...」
「カリナさん! カリナさん!」
...誰かが私の名前を呼んでいる...
誰だっけ? ここどこだっけ?
「カリナさん! しっかり!」
あぁ...そうだった...思い出した...私達はもう少しで全滅する所だったんだっけ...
「あぅ...せ、セリカしゃん...」
「あぁっ! 良かった! カリナさん、気が付いたんですね!」
セリカさんが泣きじゃくりながら私に抱き着く。私はまだ体が痺れて動けない。
「セリカしゃん...ステラしゃんは?」
「無事ですよ! 安心して下さい! まだ意識を失ってますけど、ちゃんと息はしてますから!」
「良かった...」
そこでまた私は意識を失った。
◇◇◇
再び目を覚ました時、やっと体が動くようになっていた。
「あ痛たたた...」
だがまだ体中が痛かった。
「カリナさん! 動いても大丈夫なんですか!?」
私に気付いたセリカさんが慌てて寄って来る。
「えぇ、なんとか...すいません、ご迷惑をお掛けしました...」
「なに言ってるんですか! カリナさんのお陰でみんな助かったんですよ!」
「そうですよ。カリナさんが居なかったら私達は...本当にお世話になりました...」
ステラさんが声を掛けて来た。
良かった...まだ横たわってはいるけど、意識を取り戻したみたいだ。
「ステラさん、大丈夫ですか?」
「えぇ、やっと少しずつ痺れが取れて来ました。もうすぐ動けると思います」
「本当に良かった...でも無理はしないで下さいね?」
「えぇ、カリナさんも」
そして私はセリカさんに向き直って、
「セリカさん、本当にありがとうございました。あの時、セリカさんが助けに来てくれなかったら、きっと私達は死んでました。さっき、助かったのは私のお陰だなんておっしゃってましたけど、本当の功労者はセリカさんです」
「そうだったんですか!?」
「えぇ、私とステラさんの二人を連れて瞬間移動してくれたんです。本来ならご自分ともう一人しか連れて行けない所を無理をして...だからセリカさんは私達の命の恩人なんです。本当に...本当にありがとうございました...」
「セリカさん、私からもお礼を言わせて下さい。本当にお世話になりました」
「そ、そんなぁ! や、止めて下さいよ、お二人とも! は、恥ずかしいじゃないですか~!」
セリカさんが照れて真っ赤になってる。
本来ならもっともっと自慢しても良い所なのに。それをしないで私達のことだけを気遣ってくれる。
そんなセリカさんのことがますます好きになった。
セリカさん、本当にありがとう。
**********************
以下告知です。
昨日から下記のタイトルで新連載をスタートしました。
『ようこそ、追放村へ!~冤罪で婚約破棄され国外追放された4人の令嬢達』
冤罪を被せられて追放された4人の令嬢達が、力を合わせて脱出不可能と言われた追放村からの脱出を決意するという物語です。
全ては自分達を貶めた連中に復讐するために! 4人の令嬢達の復讐劇が今幕を開けます。
良かったらご覧になって頂けますと幸いです。
よろしくお願い致します。
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誰だっけ? ここどこだっけ?
「カリナさん! しっかり!」
あぁ...そうだった...思い出した...私達はもう少しで全滅する所だったんだっけ...
「あぅ...せ、セリカしゃん...」
「あぁっ! 良かった! カリナさん、気が付いたんですね!」
セリカさんが泣きじゃくりながら私に抱き着く。私はまだ体が痺れて動けない。
「セリカしゃん...ステラしゃんは?」
「無事ですよ! 安心して下さい! まだ意識を失ってますけど、ちゃんと息はしてますから!」
「良かった...」
そこでまた私は意識を失った。
◇◇◇
再び目を覚ました時、やっと体が動くようになっていた。
「あ痛たたた...」
だがまだ体中が痛かった。
「カリナさん! 動いても大丈夫なんですか!?」
私に気付いたセリカさんが慌てて寄って来る。
「えぇ、なんとか...すいません、ご迷惑をお掛けしました...」
「なに言ってるんですか! カリナさんのお陰でみんな助かったんですよ!」
「そうですよ。カリナさんが居なかったら私達は...本当にお世話になりました...」
ステラさんが声を掛けて来た。
良かった...まだ横たわってはいるけど、意識を取り戻したみたいだ。
「ステラさん、大丈夫ですか?」
「えぇ、やっと少しずつ痺れが取れて来ました。もうすぐ動けると思います」
「本当に良かった...でも無理はしないで下さいね?」
「えぇ、カリナさんも」
そして私はセリカさんに向き直って、
「セリカさん、本当にありがとうございました。あの時、セリカさんが助けに来てくれなかったら、きっと私達は死んでました。さっき、助かったのは私のお陰だなんておっしゃってましたけど、本当の功労者はセリカさんです」
「そうだったんですか!?」
「えぇ、私とステラさんの二人を連れて瞬間移動してくれたんです。本来ならご自分ともう一人しか連れて行けない所を無理をして...だからセリカさんは私達の命の恩人なんです。本当に...本当にありがとうございました...」
「セリカさん、私からもお礼を言わせて下さい。本当にお世話になりました」
「そ、そんなぁ! や、止めて下さいよ、お二人とも! は、恥ずかしいじゃないですか~!」
セリカさんが照れて真っ赤になってる。
本来ならもっともっと自慢しても良い所なのに。それをしないで私達のことだけを気遣ってくれる。
そんなセリカさんのことがますます好きになった。
セリカさん、本当にありがとう。
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冤罪を被せられて追放された4人の令嬢達が、力を合わせて脱出不可能と言われた追放村からの脱出を決意するという物語です。
全ては自分達を貶めた連中に復讐するために! 4人の令嬢達の復讐劇が今幕を開けます。
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