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ダンジョン攻略8

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「ハァッ! ヤァッ!」

 ステラさんがミノタウロスと対峙する。一対一ならなんとか戦えそうだね。

「グモゥッ!」

 加勢しようとするミノタウロスの前に赤いスカートをフリフリして気を逸らす。セリカさんがもう一枚持っていたので手伝って貰う。

「セリカさん、ヤバくなったら瞬間移動で逃げて下さいね?」

「わ、分かりました!」

「グモゥッ!」

「ほらほら~♪ お牛ちゃん、こっちこっち~♪」

「こ、こっちこっち~...で、でも出来たらあんまりこっちに来ないでぇ~!」

 セリカさん、ちょっとへっぴり腰だけどなんとかなりそうだね。

「グモゥッ!」

 ステラさんがミノタウロスを一頭倒した。

「ステラさん、ちょっと休んで下さい」

 私はステラさんを亜空間に引っ張り込む。

「ハァッ...ハァッ...あ、ありがとうございます...あれ? セリカさんは?」

「逃げてます」

「へっ!? あ、瞬間移動で...」

「えぇ、ところでどんな感じでした?」

「そうですね...一対一ならなんとか...でもそんなに数は熟せそうにありません...」

 確かにそうみたいだね。一頭倒しただけで疲労困憊って感じだもん。

「分かりました。もう止めますか?」

「...いえ、ギリギリまでやってみようと思います」

「そうですか。無理はしないで下さいね?」

「えぇ、そうします」

「もうちょっと休んで下さい。私はセリカさんを回収して来ます」

「分かりました」


◇◇◇


 私は亜空間を進んでセリカさんを探す。ミノタウロスの群れはモーモー鳴きながら動き回っている。

「さてと、セリカさんはどこまで逃げたのかな?」

 しばらく歩くと、赤いスカートを持ったセリカさんがなにやら地面に屈んでいるのが見えた。

「セリカさん、どうしました?」

「あぁ、カリナさん。これってなんだと思います?」

「それは...魔法陣ですか!?」

「やっぱりそう思いますよね?」

「えぇ、これってなんでしょうね? 来る時は無かったですよね?」

「はい、無かったです。あったら気付いてますよ。淡く光ってるし」

「ということは、我々がミノタウロスと対峙したから現れたと。セリカさん、どう思います?」

「う~ん...私ではなんとも...ステラさんに聞いてみましょう」

「そうですね。ステラさん、疲れているところ申し訳ないですが、ちょっと見て貰えます?」

「どうしました? ...これは! 転移魔法陣です!」

「転移魔法陣ってなんですか?」

「ダンジョンの任意の場所に転移することが出来る魔法陣です」

「任意の場所というと?」

「先に進むため、つまり次の階層に進めるということです」

 なるほど。それは便利だな。
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