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ポンコツ再び

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「も、申し訳ございません!」

 今、セリカさんは私達の前で土下座してる訳なんだが。なんてデジャヴ。

「仕方ないので魔物を狩りに行きますか」

「あ、だったらダンジョンに」

「行きませんよ?」

 ステラさんの提案を食い気味に却下する。

「でもダンジョンの方がお金になりますよ? 魔物はちょっと強くなるけど」

 ステラさんが食い下がる。仕方ない、現実をちゃんと教えてあげないとね。

「ステラさん、私は魔物と戦うのに向いてません。セリカさんは問題外です。戦えるのはステラさんしか居ないんですよ? 逆に非効率的です」

「そうなんですか? カリナさんはともかくセリカさんが問題外っていうのは?」

「ポンコツなんです」

「ポンコツ...」

「えぇ、それも信じられないくらいのポンコツです」

「か、カリナさん! い、いくらなんでも酷いですぅ~!」

 セリカさんが涙目になって抗議して来るけど、

「いやいや、事実じゃないですか」

「そ、そこまで酷くないですぅ~!」

 どの口がそんなこと言えるんだか...

「分かりました。じゃあダンジョンに行きましょう。そこで現実を知ればステラさんも納得するでしょうから」

 私はセリカさんを亜空間に放り込んだ。

「ではちょっと服を脱いで来ます」

 物陰で服を脱ぎ、鳥の姿になったステラさんに跨がりダンジョンを目指す。


◇◇◇


 ダンジョンに着いてステラさんの着替えが終わると、私は二人に向かってこう言った。

「それじゃあお二人でダンジョンを攻略して下さいね。私は極力見てるだけにしますから」

 本当に危なくなったら助けるけどね。

「分かりました。セリカさん、行きましょう」

「はい! 頑張りますよ!」

 さて、どうなることやら...


~ ダンジョン1階層目 ~


 いきなり現れたのはオークの群れだ。

「行きます! ウリャア~!」

 ステラさんが突っ込んで行った。

「私も行きますよ~!」

 セリカさんも突っ込んで行った...が、途中でコケた。

「へぶっ!」

 それはもう見事にヘッドスライディングした。

「せ、セリカさん!?」

 ステラさんはオークの群れに囲まれながらもセリカさんを気遣う。

「あ~...ステラさん、セリカさんは引き受けますんで戦いを続けて下さいな」

 セリカさん、顔を擦りむいたのか中々立ち上がれないからね。すぐに亜空間に放り込んだ。

 危なくなったらとは言ったけど、こんなに早く出番が来るとは思ってなかったよ。

「うぅ...痛い...痛いよぉ...」

 どうやらオデコを擦りむいたらしい。セリカさんが涙目になってる。

 私はため息を吐きながらセリカさんを治療してあげた。

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