空間魔法って実は凄いんです

真理亜

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仲違い?

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「この先にゴブリンの群れが居るから、ついでにやっちゃいましょうか?」

 私はオークの群れを解体し終えて血塗れになっているお二人に提案してみた。

「「 賛成~! 」」

 そのままの勢いでゴブリンの群れも壊滅させた私達は、いったん亜空間で一休みしていた。

「このまましばらくここに居たいくらいです~」

「それいいですね~」

 いやいや、お二人ともそんな血塗れの姿で恍惚の表情浮かべられても...

「新しい依頼が出てるかも知れないので、取り敢えず一度帰りましょうよ」

「えぇ~ どうでも良くないですか~」

「ですよね~」

「いやいや、私達のスタイル変えないで下さいよ!?」

 私は慌てた。このままじゃ魔物狩りパーティーに!?

「どうせ依頼なんか出てないですって~」

「ですよね~」

 ダメだコイツら!


◇◇◇


 結局、多数決に押し切られた形で魔物狩りを続けることになったんだけど...

「ステラさ~ん、魔物居ないですよ~」

 さっきからステラさんに乗って飛び回っているけど、魔物のマの字も見えない。

「クエ~」

 そんなに上手くは行かないってことだよね。

「いったん帰りましょうよ~」

「クエ~」

 手持ちぶさたのセリカさんの待つ場所に戻る。

「お疲れ様です~」

「魔物の姿は全く無いです。帰りましょう」

「まぁまぁ、もうちょっと様子見ましょうよ~」

「ですよね~」

 コイツらは...


◇◇◇


 更に翌日。

「ステラさ~ん、やっぱり魔物の影も形も無いですって~」

「クエ~」

「だから帰りましょうって」

「クエ~」

「お疲れ様です~」

「疲れてないです。セリカさん、今度こそ帰りますよ。きっと魔物はもう狩り尽くしたんですよ」

「まぁまぁ、もうちょっと様子を」

「見ません! だったら私一人で帰りますから!」

 ここらでビシッと言っておかないとね! 誰がリーダーかちゃんと思い知らせてあげないと!

「そうですか~ じゃあここでお別れですね~」

「なっ!?」

「私達はもうちょっとここで頑張りますから~」

「...そうですか...どうぞご勝手に」

 ...どうやら私達の絆ってこんなもんだったらしい...

 悲しいけど仕方ない。元々私は一人だった訳だしね...

「パーティーホームは引き払いますから、荷物を早目に取りに来て下さいね?」

「「 えっ!? 」」

 いや、二人してそんなビックリした顔されても...

「パーティー解散するんですよね!?」

「ち、違いますよ~!」

「そ、そんなこと思ってませんよ~!」

 あれ? 違ったの?

 だってパーティーリーダーの言うことを聞けないんじゃダメじゃんね?
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