空間魔法って実は凄いんです

真理亜

文字の大きさ
上 下
149 / 462

仲違い?

しおりを挟む
「この先にゴブリンの群れが居るから、ついでにやっちゃいましょうか?」

 私はオークの群れを解体し終えて血塗れになっているお二人に提案してみた。

「「 賛成~! 」」

 そのままの勢いでゴブリンの群れも壊滅させた私達は、いったん亜空間で一休みしていた。

「このまましばらくここに居たいくらいです~」

「それいいですね~」

 いやいや、お二人ともそんな血塗れの姿で恍惚の表情浮かべられても...

「新しい依頼が出てるかも知れないので、取り敢えず一度帰りましょうよ」

「えぇ~ どうでも良くないですか~」

「ですよね~」

「いやいや、私達のスタイル変えないで下さいよ!?」

 私は慌てた。このままじゃ魔物狩りパーティーに!?

「どうせ依頼なんか出てないですって~」

「ですよね~」

 ダメだコイツら!


◇◇◇


 結局、多数決に押し切られた形で魔物狩りを続けることになったんだけど...

「ステラさ~ん、魔物居ないですよ~」

 さっきからステラさんに乗って飛び回っているけど、魔物のマの字も見えない。

「クエ~」

 そんなに上手くは行かないってことだよね。

「いったん帰りましょうよ~」

「クエ~」

 手持ちぶさたのセリカさんの待つ場所に戻る。

「お疲れ様です~」

「魔物の姿は全く無いです。帰りましょう」

「まぁまぁ、もうちょっと様子見ましょうよ~」

「ですよね~」

 コイツらは...


◇◇◇


 更に翌日。

「ステラさ~ん、やっぱり魔物の影も形も無いですって~」

「クエ~」

「だから帰りましょうって」

「クエ~」

「お疲れ様です~」

「疲れてないです。セリカさん、今度こそ帰りますよ。きっと魔物はもう狩り尽くしたんですよ」

「まぁまぁ、もうちょっと様子を」

「見ません! だったら私一人で帰りますから!」

 ここらでビシッと言っておかないとね! 誰がリーダーかちゃんと思い知らせてあげないと!

「そうですか~ じゃあここでお別れですね~」

「なっ!?」

「私達はもうちょっとここで頑張りますから~」

「...そうですか...どうぞご勝手に」

 ...どうやら私達の絆ってこんなもんだったらしい...

 悲しいけど仕方ない。元々私は一人だった訳だしね...

「パーティーホームは引き払いますから、荷物を早目に取りに来て下さいね?」

「「 えっ!? 」」

 いや、二人してそんなビックリした顔されても...

「パーティー解散するんですよね!?」

「ち、違いますよ~!」

「そ、そんなこと思ってませんよ~!」

 あれ? 違ったの?

 だってパーティーリーダーの言うことを聞けないんじゃダメじゃんね?
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

結婚に失敗しました

恋愛 / 完結 24h.ポイント:30,909pt お気に入り:244

どーでもいいからさっさと勘当して

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:170pt お気に入り:3,152

異世界に飛ばされたおっさんは何処へ行く?

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:7,859pt お気に入り:17,999

召喚されたら聖女が二人!? 私はお呼びじゃないようなので好きに生きます

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:113pt お気に入り:6,759

追放しなくて結構ですよ。自ら出ていきますので。

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:106pt お気に入り:8,577

ときめく春と俺様ヒーロー

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:28pt お気に入り:475

騎士学院のイノベーション

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:21pt お気に入り:62

処理中です...