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エリアーズ初任務
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次の日から早速『エリアーズ』としての初任務に臨むべく、私達は冒険者ギルドにやって来た。
「どんな依頼があるんですかね~! なんだかとってもワクワクしますぅ~!」
と、セリカさんは新しい任務にウキウキしてるんだが...もうすぐ現実を知ることになると思うと、申し訳なさで居たたまれなくなる...
願わくば、なんでもいいから対人護衛の仕事がありますように! と、祈るような気持ちで依頼ボードに向かうと...
「あっ! カリナさん、早速ありましたよ!」
「へっ!?」
思わず耳を疑ってしまった。いやマジで!?
「ほら、これです! え~となになに...出来れば女性の護衛を求む...これって私達にピッタリじゃないですか! カリナさん、幸先良いですね!」
いやホントにマジで!? そんな都合の良い依頼がこんな立て続けに!? この間までの仕事日照りはどこ行った!?
◇◇◇
仕事の内容は然る商家のご令嬢を王都まで護衛して欲しいというものだった。私達は早速依頼元の商家に向かった。
その商家はこぢんまりとしているが、中々に繁盛している店だった。主に衣料品を扱っているらしい。
「ようこそおいで頂きました。私が依頼人のナタリアです」
「冒険者のカリナです」「同じくセリカです」
ナタリアさんは赤い髪に黒い瞳でちょっと目元がキツイ感じはするけど、とっても美人なお姉さんだった。二十歳くらいかな? いかにもキャリアウーマンって感じ。
「王都までの護衛と伺いましたが?」
「はい。ありがたいことに、ウチの店は売り上げが好調で、今度王都にも店を出すことにしたんです。その準備のためウチの両親はずっと王都に行ってるんですが、慣れない環境のせいか母親が体調を崩してしまったらしく...心配なんで行って看病してあげたいと思ってるんです」
「なるほど...確かにそれはご心配ですよね。分かりました。お受け致します」
「ありがとうございます! 助かります! 今まで王都へは何度も行ってるんですが、特に危険はなかったんで護衛は付けてなかったんです。でもここ最近はなにかと物騒なもんで...」
「と言われますと?」
「商家の娘を狙っての身代金目的の誘拐事件が多発してるんです」
「そうなんですか?」
「それ、聞いたことあります」
そこでセリカさんが口を挟んだ。
「ギルドに誘拐団の捕縛依頼が出てたのを覚えてます。まだ捕まってないんですね...」
「そうなんですか」
「その依頼は商家連盟からの依頼だと思います。ウチも依頼料を負担しましたから」
「そうなんですね」
「目撃情報によると、誘拐団は全員男だそうです。だから私は護衛をお願いするなら女の人にしたいと思ったんです」
「ご期待に沿えるよう頑張ります」
こうして『エリアーズ』の初任務が決まった。
「どんな依頼があるんですかね~! なんだかとってもワクワクしますぅ~!」
と、セリカさんは新しい任務にウキウキしてるんだが...もうすぐ現実を知ることになると思うと、申し訳なさで居たたまれなくなる...
願わくば、なんでもいいから対人護衛の仕事がありますように! と、祈るような気持ちで依頼ボードに向かうと...
「あっ! カリナさん、早速ありましたよ!」
「へっ!?」
思わず耳を疑ってしまった。いやマジで!?
「ほら、これです! え~となになに...出来れば女性の護衛を求む...これって私達にピッタリじゃないですか! カリナさん、幸先良いですね!」
いやホントにマジで!? そんな都合の良い依頼がこんな立て続けに!? この間までの仕事日照りはどこ行った!?
◇◇◇
仕事の内容は然る商家のご令嬢を王都まで護衛して欲しいというものだった。私達は早速依頼元の商家に向かった。
その商家はこぢんまりとしているが、中々に繁盛している店だった。主に衣料品を扱っているらしい。
「ようこそおいで頂きました。私が依頼人のナタリアです」
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ナタリアさんは赤い髪に黒い瞳でちょっと目元がキツイ感じはするけど、とっても美人なお姉さんだった。二十歳くらいかな? いかにもキャリアウーマンって感じ。
「王都までの護衛と伺いましたが?」
「はい。ありがたいことに、ウチの店は売り上げが好調で、今度王都にも店を出すことにしたんです。その準備のためウチの両親はずっと王都に行ってるんですが、慣れない環境のせいか母親が体調を崩してしまったらしく...心配なんで行って看病してあげたいと思ってるんです」
「なるほど...確かにそれはご心配ですよね。分かりました。お受け致します」
「ありがとうございます! 助かります! 今まで王都へは何度も行ってるんですが、特に危険はなかったんで護衛は付けてなかったんです。でもここ最近はなにかと物騒なもんで...」
「と言われますと?」
「商家の娘を狙っての身代金目的の誘拐事件が多発してるんです」
「そうなんですか?」
「それ、聞いたことあります」
そこでセリカさんが口を挟んだ。
「ギルドに誘拐団の捕縛依頼が出てたのを覚えてます。まだ捕まってないんですね...」
「そうなんですか」
「その依頼は商家連盟からの依頼だと思います。ウチも依頼料を負担しましたから」
「そうなんですね」
「目撃情報によると、誘拐団は全員男だそうです。だから私は護衛をお願いするなら女の人にしたいと思ったんです」
「ご期待に沿えるよう頑張ります」
こうして『エリアーズ』の初任務が決まった。
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