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「えっと、そんな時にですね、重力の魔法を使うベスって女の子が現れまして。パーティーメンバーが全員その子に夢中になっちゃったんです...」
「重力魔法ですか...あんまり聞いたことが無い魔法ですね。どんな魔法なんです?」
「重さを変える魔法です。担いだ荷物を軽くすることが出来るんです」
「へぇ~...それは凄いです...ね?」
凄いかな? 重さは感じなくなったとしても、荷物自体はそこにあることは変わらないんだから、嵩張るのは同じだと思うけど...
「相手に対しては逆に相手の体重を重くして、動きを鈍らせることが出来るんです」
「ふうん...それも凄いです...ね?」
これも凄いのかな? 多少相手の動きが鈍くなったって、本当に強い相手はそう簡単に倒せないんじゃないのかな?
なんだか聞いてると微妙な能力のような気がする。それがセリカさんを追放する理由になるとは思えないんだよなぁ。
「私は魔力も少なければ、力も弱いので魔物を一人で倒すことが出来ません...その点ベスは魔力も力も強いので、魔物を一人で倒すことが出来ます。その辺りも気に障ったようです...」
なるほどね。それは私も同じだから分かる気がする。弱い相手ならともかく...狼とかオークとか...『ロボ』みたいに強い相手だと手も足も出ないもん。
だから魔物を相手にするのは止めて、護衛専門なんてやってるんだもんね。解体するのが嫌だっていうのもあるけど...
「なるほど、良く分かりました。セリカさん、提案があるんですがよろしいですか?」
「は、はい、どうぞ...」
「私と一緒に護衛専門の冒険者になりませんか?」
「ご、護衛専門ですか!? む、無理です! じ、自分の身だって満足に守れないのに! そ、それに私みたいな弱っちい者に誰も依頼しようと思いませんよ!」
まぁそう思うよね。でも大丈夫。セリカさんの能力はきっと役に立つと思う。自信さえ付ければ。
「あら? 私だって強くなんかないですよ? でもこうやって護衛専門としてちゃんとやっていけてます。セリカさんにだって出来ますよ。一緒にやりませんか?」
この間の仕事が約1ヶ月振りの仕事だったっていうのは内緒だ。
「お、お気持ちはとても嬉しいんですが...わ、私なんかではきっとカリナさんの足手まといになっちゃうかと思います...」
「そんなことないと思いますが...そうですね、じゃあちょっとお互いの能力を見せ合ってみませんか? 私の能力を見て貰えば、セリカさん自身の能力の凄さをきっと実感できるはずですよ?」
「は、はぁ...そうなんでしょうか...」
半信半疑のセリカさんの背を押して冒険者ギルドを後にした。
「重力魔法ですか...あんまり聞いたことが無い魔法ですね。どんな魔法なんです?」
「重さを変える魔法です。担いだ荷物を軽くすることが出来るんです」
「へぇ~...それは凄いです...ね?」
凄いかな? 重さは感じなくなったとしても、荷物自体はそこにあることは変わらないんだから、嵩張るのは同じだと思うけど...
「相手に対しては逆に相手の体重を重くして、動きを鈍らせることが出来るんです」
「ふうん...それも凄いです...ね?」
これも凄いのかな? 多少相手の動きが鈍くなったって、本当に強い相手はそう簡単に倒せないんじゃないのかな?
なんだか聞いてると微妙な能力のような気がする。それがセリカさんを追放する理由になるとは思えないんだよなぁ。
「私は魔力も少なければ、力も弱いので魔物を一人で倒すことが出来ません...その点ベスは魔力も力も強いので、魔物を一人で倒すことが出来ます。その辺りも気に障ったようです...」
なるほどね。それは私も同じだから分かる気がする。弱い相手ならともかく...狼とかオークとか...『ロボ』みたいに強い相手だと手も足も出ないもん。
だから魔物を相手にするのは止めて、護衛専門なんてやってるんだもんね。解体するのが嫌だっていうのもあるけど...
「なるほど、良く分かりました。セリカさん、提案があるんですがよろしいですか?」
「は、はい、どうぞ...」
「私と一緒に護衛専門の冒険者になりませんか?」
「ご、護衛専門ですか!? む、無理です! じ、自分の身だって満足に守れないのに! そ、それに私みたいな弱っちい者に誰も依頼しようと思いませんよ!」
まぁそう思うよね。でも大丈夫。セリカさんの能力はきっと役に立つと思う。自信さえ付ければ。
「あら? 私だって強くなんかないですよ? でもこうやって護衛専門としてちゃんとやっていけてます。セリカさんにだって出来ますよ。一緒にやりませんか?」
この間の仕事が約1ヶ月振りの仕事だったっていうのは内緒だ。
「お、お気持ちはとても嬉しいんですが...わ、私なんかではきっとカリナさんの足手まといになっちゃうかと思います...」
「そんなことないと思いますが...そうですね、じゃあちょっとお互いの能力を見せ合ってみませんか? 私の能力を見て貰えば、セリカさん自身の能力の凄さをきっと実感できるはずですよ?」
「は、はぁ...そうなんでしょうか...」
半信半疑のセリカさんの背を押して冒険者ギルドを後にした。
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