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アクセルの感謝
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私は故郷へと向かう馬車の中で居眠りしていた。
その時、亜空間の中に何かが入って来た気配を感じて目が覚めた。なんだろう? と思って亜空間を見てみたら、1本の剣が落ちていた。はて? どういうことだろうか?
心当たりが無い...いや、あった! アクセル様に掛け続けていた亜空間シールドだ! ずっと失敗続きだったけど、最後に掛けたヤツがようやく成功したんだ!
私は嬉しくなって小躍りしそうになったが、馬車の中なので自重した。その代わりずっとニヤニヤしてたんで、きっと危ないヤツだとか周りに思われたかも知れない。
そんな些細なことはどうだっていい! どうやらアクセル様の危険を回避できたらしいことが堪らなく嬉しい!
本当はずっと気になっていたんだ。クーデターは終息したとは言っても、まだ残党狩りが残ってる。その中にはアクセル様に逆恨みして襲って来る輩もいるかも知れない。
そんな状態で側を離れるのは、本音を言うと実に心苦しかった。たとえギクシャクした関係になったとしても、一度護衛の任を引き受けたからには、最後まで全うしたいと思っていた。
それが叶わないならせめてもと思って、ダメ元で掛けた最後のシールドが効いたみたいで本当に良かった。
アクセル様、どうかこれからもどうぞご無事で。あ、くれぐれも毒殺には注意してね? さすがにそれはシールドじゃどうにもならないから。
◇◇◇
カリナが去った後、俺は寂しさを埋めるように仕事に没頭した。幸いと言っていいのか微妙な所だが、クーデターの後始末含め仕事は山ほどあった。
今も泣きじゃくる父親を宥め、母親からお小言を食らっていた所だ。普通は逆だと思うんだが...ま、まぁ、我が家ではこれが普通ってことで...
「殿下、そろそろお時間です」
そんなことを考えていたら、アランが呼びに来た。今日はこれから久し振りに町の視察に向かう予定だ。カイルは馬車の支度をしている。
ちなみにカイルとアランは近衛騎士団から引き抜き、俺の専属護衛として正式に任命した。やはり気心の知れたヤツらに側に居て欲しいと思ったからだ。それでカリナの抜けた穴が埋まる訳じゃないが...
執務室から1歩足を踏み出した時だった。
「アクセル殿下! お覚悟を!」
物陰に潜んでいた刺客が剣を抜いて迫って来た。
「殿下っ!」
アランが叫ぶが間に合わない。剣が俺の体に突き刺さる...直前に消えた。
「「「 へっ!? 」」」
俺とアラン、そして刺客の男の3人とも呆けた声を上げた。すぐ我に返った俺は、刺客の男を殴り飛ばす。俺はアランが男を拘束するのを眺めながら、あの懐かしい感覚を思い出していた。
カリナがずっと掛け続けてくれていた亜空間シールド。完成していたのか...俺は今もカリナに守られているのか...そう思うと涙が止めどなく溢れて来た。
ありがとう...
その時、亜空間の中に何かが入って来た気配を感じて目が覚めた。なんだろう? と思って亜空間を見てみたら、1本の剣が落ちていた。はて? どういうことだろうか?
心当たりが無い...いや、あった! アクセル様に掛け続けていた亜空間シールドだ! ずっと失敗続きだったけど、最後に掛けたヤツがようやく成功したんだ!
私は嬉しくなって小躍りしそうになったが、馬車の中なので自重した。その代わりずっとニヤニヤしてたんで、きっと危ないヤツだとか周りに思われたかも知れない。
そんな些細なことはどうだっていい! どうやらアクセル様の危険を回避できたらしいことが堪らなく嬉しい!
本当はずっと気になっていたんだ。クーデターは終息したとは言っても、まだ残党狩りが残ってる。その中にはアクセル様に逆恨みして襲って来る輩もいるかも知れない。
そんな状態で側を離れるのは、本音を言うと実に心苦しかった。たとえギクシャクした関係になったとしても、一度護衛の任を引き受けたからには、最後まで全うしたいと思っていた。
それが叶わないならせめてもと思って、ダメ元で掛けた最後のシールドが効いたみたいで本当に良かった。
アクセル様、どうかこれからもどうぞご無事で。あ、くれぐれも毒殺には注意してね? さすがにそれはシールドじゃどうにもならないから。
◇◇◇
カリナが去った後、俺は寂しさを埋めるように仕事に没頭した。幸いと言っていいのか微妙な所だが、クーデターの後始末含め仕事は山ほどあった。
今も泣きじゃくる父親を宥め、母親からお小言を食らっていた所だ。普通は逆だと思うんだが...ま、まぁ、我が家ではこれが普通ってことで...
「殿下、そろそろお時間です」
そんなことを考えていたら、アランが呼びに来た。今日はこれから久し振りに町の視察に向かう予定だ。カイルは馬車の支度をしている。
ちなみにカイルとアランは近衛騎士団から引き抜き、俺の専属護衛として正式に任命した。やはり気心の知れたヤツらに側に居て欲しいと思ったからだ。それでカリナの抜けた穴が埋まる訳じゃないが...
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「アクセル殿下! お覚悟を!」
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「殿下っ!」
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「「「 へっ!? 」」」
俺とアラン、そして刺客の男の3人とも呆けた声を上げた。すぐ我に返った俺は、刺客の男を殴り飛ばす。俺はアランが男を拘束するのを眺めながら、あの懐かしい感覚を思い出していた。
カリナがずっと掛け続けてくれていた亜空間シールド。完成していたのか...俺は今もカリナに守られているのか...そう思うと涙が止めどなく溢れて来た。
ありがとう...
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