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王族のあれやこれや
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アクセル及びミランダと別れたカーラは、父親であるアレクセイ陛下のお見舞いに来ていた。
あと少しでアレクセイ陛下の部屋に着くという所で、同じくお見舞いに来ていたミランダにバッタリ遭遇した。
「「 あっ... 」」
さっき別れたばかりなのに、まるで双子のように考えることがそっくりな二人である。
「ミランダ! あんたなに私の真似してんのよ!」
「はぁ!? 真似してんのはそっちでしょ! 私がカーラの真似なんてする訳ないじゃない!」
「お姉様と呼びなさいっていつも言ってんでしょうがぁ!」
「呼んで堪るかそんなもん!」
「「 ガルルルッ! 」」
二人してジャレ合ったあと「フンッ!」とそっぽを向きながら、二人して父親の部屋を開ける。
「「 お父様~♪ お加減は如何ですかぁ~!? 」」
そして部屋の中の光景を見て、二人して固まってしまった。なぜなら...
「ギブッ! ギブッ! お、奥さん! わ、儂! や、病み上がりだから! し、死んじゃうからぁ~!」
「やかましいわぁ! 息子の恋人にまで手を出そうとするような輩はいっぺん死にくされやぁ!」
イザベラ王妃がアレクセイ陛下にアイアンクローを決めていたからだ。それもガッチリと。二人は見なかったことにしてそっと部屋を離れた。
そして二人して「フウッ」と息を吐き出したのだった。
◇◇◇
「するとゲイル、あのカリナとかいうアクセルの護衛が、俺に何か仕掛けて来たってことか?」
「左様でございます。なんとか気付いて直前で止めましたが。アッシュ殿下、以後お気を付けなさいませ」
アッシュは自分の執務室で、自らの護衛であるゲイルから報告を受けていた。
「たがゲイル、お前が居れば魔法による攻撃は怖くないだろ?」
「おっしゃる通りですが、あのカリナとかいう娘が使う魔法は、私も初めて見るものでした」
「なに!? お前が初めて見るだと!? お前の魔法は希少なものだと聞いていたが、あの娘の魔法もそうだと言うのか!?」
「恐らくは...なので十分ご警戒下さいませ。決して不用意に近付きませぬよう」
「分かった、留意しよう。それと例の件はどうなっている?」
「計画は順調に推移しております。舞踏会までには間に合いそうです」
「良し。引き続きよろしく頼む」
「畏まりました」
ゲイルが部屋を出て行った後、アッシュは暗く嗤いながら、
「もうすぐ全てが手に入る。待ってて下さい、母上。すぐにその牢獄から救い出して差し上げますから」
その目線は、自身の母親である第1側妃が軟禁されている後宮に向いていた。
「覚悟しろアクセル、決戦は舞踏会だ」
そう宣言したアッシュの目は黒く澱んでいた。
あと少しでアレクセイ陛下の部屋に着くという所で、同じくお見舞いに来ていたミランダにバッタリ遭遇した。
「「 あっ... 」」
さっき別れたばかりなのに、まるで双子のように考えることがそっくりな二人である。
「ミランダ! あんたなに私の真似してんのよ!」
「はぁ!? 真似してんのはそっちでしょ! 私がカーラの真似なんてする訳ないじゃない!」
「お姉様と呼びなさいっていつも言ってんでしょうがぁ!」
「呼んで堪るかそんなもん!」
「「 ガルルルッ! 」」
二人してジャレ合ったあと「フンッ!」とそっぽを向きながら、二人して父親の部屋を開ける。
「「 お父様~♪ お加減は如何ですかぁ~!? 」」
そして部屋の中の光景を見て、二人して固まってしまった。なぜなら...
「ギブッ! ギブッ! お、奥さん! わ、儂! や、病み上がりだから! し、死んじゃうからぁ~!」
「やかましいわぁ! 息子の恋人にまで手を出そうとするような輩はいっぺん死にくされやぁ!」
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そして二人して「フウッ」と息を吐き出したのだった。
◇◇◇
「するとゲイル、あのカリナとかいうアクセルの護衛が、俺に何か仕掛けて来たってことか?」
「左様でございます。なんとか気付いて直前で止めましたが。アッシュ殿下、以後お気を付けなさいませ」
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「たがゲイル、お前が居れば魔法による攻撃は怖くないだろ?」
「おっしゃる通りですが、あのカリナとかいう娘が使う魔法は、私も初めて見るものでした」
「なに!? お前が初めて見るだと!? お前の魔法は希少なものだと聞いていたが、あの娘の魔法もそうだと言うのか!?」
「恐らくは...なので十分ご警戒下さいませ。決して不用意に近付きませぬよう」
「分かった、留意しよう。それと例の件はどうなっている?」
「計画は順調に推移しております。舞踏会までには間に合いそうです」
「良し。引き続きよろしく頼む」
「畏まりました」
ゲイルが部屋を出て行った後、アッシュは暗く嗤いながら、
「もうすぐ全てが手に入る。待ってて下さい、母上。すぐにその牢獄から救い出して差し上げますから」
その目線は、自身の母親である第1側妃が軟禁されている後宮に向いていた。
「覚悟しろアクセル、決戦は舞踏会だ」
そう宣言したアッシュの目は黒く澱んでいた。
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