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「じゃあ、その行方を眩ましたという侍女が共犯者で間違いないじゃありませんか。すぐ指名手配しないと。まぁ、私がああだこうだ言う前に既に指名手配済みなんでしょうけど」
「それがな...」
ミハエルは苦い表情を浮かべた。
「誰が行方不明になったのか分からないんだ...」
「えぇっ!? まさか!? 仮にも後宮勤めしている侍女の身元が不確かなんてこと有り得るんですか!?」
「実は当日、後宮に常時勤めている侍女達だけでは手が足りず、王宮の方から侍女が何人かヘルプとしてやって来ていたらしいんだ」
「なるほど...それじゃあそのヘルプの侍女達の中に紛れ込んで入って来たっていう訳ですか...中々やりますね...」
「あぁ、元から後宮に勤めている侍女達は当然、王宮からヘルプでやって来た侍女の顔を知らず、ヘルプでやって来た侍女達は当然、後宮勤めしている侍女達の顔を知らない。つまり、誰か一人くらい居なくなったって誰も分からない。まさに紛れ込むには絶好のタイミングだったという訳だな」
そう言ってミハエルは悔し気な表情を浮かべたが、ライラは別のことを懸念していた。
「ねぇ殿下、私達候補者の合宿内容って公にされたりしていませんよね?」
「もちろんだ。公正を期すためにも秘匿している」
「だったら真犯人はどうやってこんなタイミング良く共犯者を送り込めたんでしょうね?」
「あっ...た、確かに...」
指摘された事実にミハエルは思わず唸った。
「どうやったのか知らないけど、真犯人は合宿の内容を予め知っていた。候補者達が持ち回りでお茶会を開催することも知っていた。だから、いつ誰のお茶会が開かれてもいいよう、先に王宮に共犯者を潜り込ませておいた。そして、後宮からのヘルプ要請があったら真っ先に手を挙げるよう指示していた。こんなところなんじゃないでしょうかね。恐らくですが、後宮からヘルプが入ることは通例になっていたんじゃないですか? その点を上手く突かれたんじゃないですかね」
「...調べてみよう...しかし、そうなると...真犯人はかなり用意周到なヤツだということになるな...」
「えぇ、強敵ですね...」
ミハエルとライラは揃ってため息を吐いた。
「殿下、取り敢えず後宮勤めの侍女を総取っ替えする必要があると思います。本当は王宮に勤めている侍女も総取っ替えしたいところですが、さすがにそれは時間的にも人数的にもすぐには無理でしょうから、まずは後宮だけでもそう対策しておくべきです」
ライラはきっぱりと言い切った。
「それがな...」
ミハエルは苦い表情を浮かべた。
「誰が行方不明になったのか分からないんだ...」
「えぇっ!? まさか!? 仮にも後宮勤めしている侍女の身元が不確かなんてこと有り得るんですか!?」
「実は当日、後宮に常時勤めている侍女達だけでは手が足りず、王宮の方から侍女が何人かヘルプとしてやって来ていたらしいんだ」
「なるほど...それじゃあそのヘルプの侍女達の中に紛れ込んで入って来たっていう訳ですか...中々やりますね...」
「あぁ、元から後宮に勤めている侍女達は当然、王宮からヘルプでやって来た侍女の顔を知らず、ヘルプでやって来た侍女達は当然、後宮勤めしている侍女達の顔を知らない。つまり、誰か一人くらい居なくなったって誰も分からない。まさに紛れ込むには絶好のタイミングだったという訳だな」
そう言ってミハエルは悔し気な表情を浮かべたが、ライラは別のことを懸念していた。
「ねぇ殿下、私達候補者の合宿内容って公にされたりしていませんよね?」
「もちろんだ。公正を期すためにも秘匿している」
「だったら真犯人はどうやってこんなタイミング良く共犯者を送り込めたんでしょうね?」
「あっ...た、確かに...」
指摘された事実にミハエルは思わず唸った。
「どうやったのか知らないけど、真犯人は合宿の内容を予め知っていた。候補者達が持ち回りでお茶会を開催することも知っていた。だから、いつ誰のお茶会が開かれてもいいよう、先に王宮に共犯者を潜り込ませておいた。そして、後宮からのヘルプ要請があったら真っ先に手を挙げるよう指示していた。こんなところなんじゃないでしょうかね。恐らくですが、後宮からヘルプが入ることは通例になっていたんじゃないですか? その点を上手く突かれたんじゃないですかね」
「...調べてみよう...しかし、そうなると...真犯人はかなり用意周到なヤツだということになるな...」
「えぇ、強敵ですね...」
ミハエルとライラは揃ってため息を吐いた。
「殿下、取り敢えず後宮勤めの侍女を総取っ替えする必要があると思います。本当は王宮に勤めている侍女も総取っ替えしたいところですが、さすがにそれは時間的にも人数的にもすぐには無理でしょうから、まずは後宮だけでもそう対策しておくべきです」
ライラはきっぱりと言い切った。
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