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「そうよ。私は面識あるんで良かったら紹介してあげましょうか?」
「う~ん...それは嬉しいんですが...ちょっと緊張すると言うか畏れ多いと言うか...」
「あら? そんなに畏まらなくても大丈夫よ? とっても気さくで良い人だから」
「そうなんですね~ じゃあお願いしちゃおうかなぁ~」
私はアレクサンドル王子との確執を一切マルガリータに伝えていない。だからマルガリータはアレクサンドル王子が私に想いを寄せていることを知らないし、アレクサンドル王子を取り巻く周囲のゴタゴタも何一つ知らない。
言わない理由は、マルガリータに曇りなき眼でアレクサンドル王子を見て欲しいと思っているからだ。
その上で自分で判断して欲しいと思っている。アレクサンドル王子が添い遂げるべき相手であるかどうかを。
そしてこのことはラインハルトとシンシアにも徹底してある。マルガリータに余計なことを言わないようにと。
私の意向を汲んでくれた二人は快く承知してくれた。
「そのためには受験頑張らないとね。学園に入れなければ意味無いから」
「はい! 頑張ります!」
まぁそうは言っても、マルガリータなら問題なく受かるだろう。もちろん油断は禁物だが。
実際、ちょっと昨年の試験問題を見せて貰ったが、私でも受かるかどうかっていうくらいレベルが高かった。
高位貴族に転生して試験免除になっていなければ、私は入学できないかも知れないなと思ったもんだ。
◇◇◇
「お嬢様、旦那様よりお手紙が届いております」
屋敷に戻った私にエドワードが手紙を持って来た。
「お父様から? なにかしら?」
手紙を読んだ私は渋い顔になる。
「お姉様、どうされました?」
すかさずラインハルトが尋ねて来たので、私はチラッとマルガリータの方を見ながら、
「マルガ、疲れたでしょう? 夕食までゆっくり休みなさい」
「ありがとうございます。そうさせて頂きます」
まずはマルガリータを人払いした。
「アレクサンドル王子がお見舞いに来るってさ...」
「またですか...」
「しつこい人ですね...」
ラインハルトとシンシアが私と同じように渋い顔をする。
「いつですか?」
「到着は明後日だって。ラインハルト、悪いんだけどその日、マルガリータをどっかに連れ出してくれないかしら?」
「分かりました」
今この時点でマルガリータとアレクサンドル王子を会わせる訳にはいかない。説明するのが大変...というより、説明のしようがないからだ。
アレクサンドル王子との確執を話さないと誓った以上、わざわざお見舞いに来るような仲だなんてマルガリータに思われる訳にはいかないのだ。
「う~ん...それは嬉しいんですが...ちょっと緊張すると言うか畏れ多いと言うか...」
「あら? そんなに畏まらなくても大丈夫よ? とっても気さくで良い人だから」
「そうなんですね~ じゃあお願いしちゃおうかなぁ~」
私はアレクサンドル王子との確執を一切マルガリータに伝えていない。だからマルガリータはアレクサンドル王子が私に想いを寄せていることを知らないし、アレクサンドル王子を取り巻く周囲のゴタゴタも何一つ知らない。
言わない理由は、マルガリータに曇りなき眼でアレクサンドル王子を見て欲しいと思っているからだ。
その上で自分で判断して欲しいと思っている。アレクサンドル王子が添い遂げるべき相手であるかどうかを。
そしてこのことはラインハルトとシンシアにも徹底してある。マルガリータに余計なことを言わないようにと。
私の意向を汲んでくれた二人は快く承知してくれた。
「そのためには受験頑張らないとね。学園に入れなければ意味無いから」
「はい! 頑張ります!」
まぁそうは言っても、マルガリータなら問題なく受かるだろう。もちろん油断は禁物だが。
実際、ちょっと昨年の試験問題を見せて貰ったが、私でも受かるかどうかっていうくらいレベルが高かった。
高位貴族に転生して試験免除になっていなければ、私は入学できないかも知れないなと思ったもんだ。
◇◇◇
「お嬢様、旦那様よりお手紙が届いております」
屋敷に戻った私にエドワードが手紙を持って来た。
「お父様から? なにかしら?」
手紙を読んだ私は渋い顔になる。
「お姉様、どうされました?」
すかさずラインハルトが尋ねて来たので、私はチラッとマルガリータの方を見ながら、
「マルガ、疲れたでしょう? 夕食までゆっくり休みなさい」
「ありがとうございます。そうさせて頂きます」
まずはマルガリータを人払いした。
「アレクサンドル王子がお見舞いに来るってさ...」
「またですか...」
「しつこい人ですね...」
ラインハルトとシンシアが私と同じように渋い顔をする。
「いつですか?」
「到着は明後日だって。ラインハルト、悪いんだけどその日、マルガリータをどっかに連れ出してくれないかしら?」
「分かりました」
今この時点でマルガリータとアレクサンドル王子を会わせる訳にはいかない。説明するのが大変...というより、説明のしようがないからだ。
アレクサンドル王子との確執を話さないと誓った以上、わざわざお見舞いに来るような仲だなんてマルガリータに思われる訳にはいかないのだ。
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