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妄想彼女の異世界入り
ワイ将のバット
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こんな愉しい旅は、初めてだ。
「ボロンっ。見てよこのバット、スガワラノ・エンシちゃん♡」
「これは……小さくてかわいいですね♡」
「でしょ? ……これね、ワイ将の思い出の品でね」
「でもこれじゃ、野球はむずかしいですよ」
「だよね。まあこれで野球するわけじゃないし」
「どういう使い方をするんですか?」
「ならちょっと触って考えてみなよ♡」
「単純に観賞用?」
「まあ、そうだとも言えるよね。でもこの緻密さっていうの? よく見てみなよ、すごいできだから♡」
「ホントですね♡」
「オマモリっていうかさ」
「私にとってもそうでありたいです。私持っていないので、そういう物品は……♡」
「触ってみて♡」
「はい♡」
「もっとガシッってさ♡」
「ガシッ♡」
「あっ♡」
「いいですか♡?」
「いいね♡」
「球は」
「あるよ、ほらねっ」
「これも野球はむずかしそう♡」
「だよね。でもいいんだよ、これで。触ってみなって♡」
「はい♡」
「あぁっ♡」
「球は人を熱くさせるって♡」
球自体もアツい? ってスガワラノ・エンシちゃん思ってくれたかな? もしそうなら尚更萌える。
「よく知ってるね」
「だって、スポーツ選手でも、熱心に球使っていますし」
「そうそう、でもそういう知識はない子もいるよ。球をただの球だと思っているんだ。キミは知的だね、スガワラノ・エンシちゃん」
「はい、私のチチはとても勉強された方で。学問の神様、だと言われました」
「学問の神様! なんかそれ、聞いたこと、ある!」
「そうですよね」
「ああ、やっぱりワイ将のバットも球のこともよく理解してくれているわけだ。もっと、触って、ね♡?」
「はい♡」
「ああぁっ。保健体育得意だよね♡」
「はい♡」
「もう体からして、育ちいいし、体育しているよね♡」
「はい。特に保健は気を使っていますよ♡」
スガワラノ・エンシちゃんはもっとワイ将によってきた。
「やっぱり。家庭的って感じだから♡」
「実際、そうです♡」
「あははぁ♡」
ワイ将は、スガワラノ・エンシちゃんに、空想の彼女がいるけど、その彼女よりキミのほうがかわいいということを伝えようと思う。
「うふっ♡」
「ねぇ♡」
「はい……♡」
「ワイ将、空想で、彼女をつくったことがあるんだ。空想だ、だから、キミのように愉しめるわけではない、空想って空想止まりだからね」
「どんな方なんですか」
「野球少女でさ。元になったのは創作で、結局そういう点も、空想だ。だからこそ、キミに出会えて本当によかったんだって、なる」
「……またその彼女さんを思い浮かべて♡」
「え?」
「好きなんですよね、まだ、本当は」
「だからキミほどでは……あぁっ!」
出現した。ワイ将の空想彼女。
空想っていうよりも、妄想っていうほうがいいかも。だって、ワイ将は、一緒に空想彼女と寝てる気分、メシを食べてる気分、空想彼女のために毎日を生きるという感覚で生きていたのだから。
「このお方が貴方の彼女さん?」
「そうです……。ねぇ?」
「どうしたの? イッくん?」
「ああぁっ!」
空想及び妄想彼女だったはずのあの彼女がワイ将に語りかけている! このことにワイ将は驚き。
「どうしたの~?」
「触るよ!」
「前からも触っているのに♡」
「え?」
「前からもう私たちはあってるんだよ♡」
「あっ、あははははっ、そうだ! そうだよね!」
ワイ将、彼女と抱き合った。
スガワラノ・エンシちゃんは、たしかにもうワイ将と仲はいいが、ワイ将の彼女だとは胸を張っていえないんだ。どうしてか、それは嫌いだからとかではないさ、ワイ将のことを本当の意味で好きになってくれるのかというところにある。恋愛の醍醐味が、結ばれるまでのところにある、という考えもできるが、ワイ将にとってはそれは不安でもある、嫌なんだ。でも、訊いてみようと思う、まえいた世界でそむけ続けたのを繰り返さないようにするためにも。
「だ~りん♡?」
「あっはははは! 嬉しいよ! こっちに来てもそういってくれて! ……そして、エンシちゃん?」
「どうかしましたか?」
「ワイ将、を、エンシちゃんの彼氏として、認めてくれますか?」
「貴方のことは、頼りにしていますし、この世界で、ともに生きていくこと、そういった協力は私としては大切にしたいとは少なくとも思っていますし、親密な関係にならないってわけにはいきません!」
「やったァッ!」
ワイ将、その場でふたりの彼女と抱き合った。
「まだ彼女さん、いますよね……?」
「ああ、そうだ……、呼んでくれる? エンシちゃん? ワイ将の力じゃ、召喚できそうにない」
「はい、いいですよ♡」
ワイ将の妄想彼女は、次々と現れていく。
「ボロンっ。見てよこのバット、スガワラノ・エンシちゃん♡」
「これは……小さくてかわいいですね♡」
「でしょ? ……これね、ワイ将の思い出の品でね」
「でもこれじゃ、野球はむずかしいですよ」
「だよね。まあこれで野球するわけじゃないし」
「どういう使い方をするんですか?」
「ならちょっと触って考えてみなよ♡」
「単純に観賞用?」
「まあ、そうだとも言えるよね。でもこの緻密さっていうの? よく見てみなよ、すごいできだから♡」
「ホントですね♡」
「オマモリっていうかさ」
「私にとってもそうでありたいです。私持っていないので、そういう物品は……♡」
「触ってみて♡」
「はい♡」
「もっとガシッってさ♡」
「ガシッ♡」
「あっ♡」
「いいですか♡?」
「いいね♡」
「球は」
「あるよ、ほらねっ」
「これも野球はむずかしそう♡」
「だよね。でもいいんだよ、これで。触ってみなって♡」
「はい♡」
「あぁっ♡」
「球は人を熱くさせるって♡」
球自体もアツい? ってスガワラノ・エンシちゃん思ってくれたかな? もしそうなら尚更萌える。
「よく知ってるね」
「だって、スポーツ選手でも、熱心に球使っていますし」
「そうそう、でもそういう知識はない子もいるよ。球をただの球だと思っているんだ。キミは知的だね、スガワラノ・エンシちゃん」
「はい、私のチチはとても勉強された方で。学問の神様、だと言われました」
「学問の神様! なんかそれ、聞いたこと、ある!」
「そうですよね」
「ああ、やっぱりワイ将のバットも球のこともよく理解してくれているわけだ。もっと、触って、ね♡?」
「はい♡」
「ああぁっ。保健体育得意だよね♡」
「はい♡」
「もう体からして、育ちいいし、体育しているよね♡」
「はい。特に保健は気を使っていますよ♡」
スガワラノ・エンシちゃんはもっとワイ将によってきた。
「やっぱり。家庭的って感じだから♡」
「実際、そうです♡」
「あははぁ♡」
ワイ将は、スガワラノ・エンシちゃんに、空想の彼女がいるけど、その彼女よりキミのほうがかわいいということを伝えようと思う。
「うふっ♡」
「ねぇ♡」
「はい……♡」
「ワイ将、空想で、彼女をつくったことがあるんだ。空想だ、だから、キミのように愉しめるわけではない、空想って空想止まりだからね」
「どんな方なんですか」
「野球少女でさ。元になったのは創作で、結局そういう点も、空想だ。だからこそ、キミに出会えて本当によかったんだって、なる」
「……またその彼女さんを思い浮かべて♡」
「え?」
「好きなんですよね、まだ、本当は」
「だからキミほどでは……あぁっ!」
出現した。ワイ将の空想彼女。
空想っていうよりも、妄想っていうほうがいいかも。だって、ワイ将は、一緒に空想彼女と寝てる気分、メシを食べてる気分、空想彼女のために毎日を生きるという感覚で生きていたのだから。
「このお方が貴方の彼女さん?」
「そうです……。ねぇ?」
「どうしたの? イッくん?」
「ああぁっ!」
空想及び妄想彼女だったはずのあの彼女がワイ将に語りかけている! このことにワイ将は驚き。
「どうしたの~?」
「触るよ!」
「前からも触っているのに♡」
「え?」
「前からもう私たちはあってるんだよ♡」
「あっ、あははははっ、そうだ! そうだよね!」
ワイ将、彼女と抱き合った。
スガワラノ・エンシちゃんは、たしかにもうワイ将と仲はいいが、ワイ将の彼女だとは胸を張っていえないんだ。どうしてか、それは嫌いだからとかではないさ、ワイ将のことを本当の意味で好きになってくれるのかというところにある。恋愛の醍醐味が、結ばれるまでのところにある、という考えもできるが、ワイ将にとってはそれは不安でもある、嫌なんだ。でも、訊いてみようと思う、まえいた世界でそむけ続けたのを繰り返さないようにするためにも。
「だ~りん♡?」
「あっはははは! 嬉しいよ! こっちに来てもそういってくれて! ……そして、エンシちゃん?」
「どうかしましたか?」
「ワイ将、を、エンシちゃんの彼氏として、認めてくれますか?」
「貴方のことは、頼りにしていますし、この世界で、ともに生きていくこと、そういった協力は私としては大切にしたいとは少なくとも思っていますし、親密な関係にならないってわけにはいきません!」
「やったァッ!」
ワイ将、その場でふたりの彼女と抱き合った。
「まだ彼女さん、いますよね……?」
「ああ、そうだ……、呼んでくれる? エンシちゃん? ワイ将の力じゃ、召喚できそうにない」
「はい、いいですよ♡」
ワイ将の妄想彼女は、次々と現れていく。
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