コブシ文庫(ブルー)

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なんちゃってクリスマス

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今年のクリスマス・・・

我が家の歴史に残る『サンタ事件』がおこった。

娘も小6。

 いろんな情報が溢れている現代。

友達やネットで調べる等で、サンタなんか“いない”事など、容易にわかるだろう。

昨年の時点でも、友達から「サンタって親なんよ!」って言われて若干、疑惑があった。

それでなくても、去年、サンタの手紙を担当した私が書いた絵が、普段書いている絵でチョンバレという失態。

続けざまの失態は許されないという今年のクリスマス。

今年のプレゼントは、任天堂スイッチ“というゲーム機。

総額なんと5万円!

今年は、サンタの手紙を妻が書き、娘にもばれず、なんとか無事に終えた。

2日後、勤め先の仕事納め。

「今日の晩、俺らの忘年会でもするか!」

そう提案したら、やんわり金銭事情を説明された。

まぁ、5万も使たらしゃーないか・・・。

という、前フリがあった。

夕方、娘の塾の送り迎えをしていた私。

帰り、妻から買い物を頼まれ、近くのスーパーに娘と行った。

「今日、パパ、仕事納めやから、我が家の忘年会しようと思ったんやけどな~・・・。」

「え~、行こうよ!カラオケ行きたい!」

「いや、こないだスイッチ買ったやろ。あれ、5万したからな・・・・」

・・・・ヤバい・・・暫しの沈黙・・・。

「なんちゃって・・・」

何年振りだろう、こんな死語を言ったのは。

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

「あれ?こんなんあるんやな~。」

ごまかそうと、ガチャガチャのコーナーを指さした私。

「へえ~・・・」

なんとか失態を誤魔化せたかなと、一縷の望みにかけた私。

「もうね~パパの誤魔化しが面白いんよ、ママ!言った後、しばらく斜め上見上げて、たいして珍しくない丼のマグネットのガチャ指さして、こんなんあるんやな~とか、私、もう面白くて面白くて!」

爆笑する妻、娘。

どうやらチョンバレだったらしい。

結局、私がサンタのトドメをさしてしまった『サンタ事件』として、我が家の黒歴史として・・・

「なんちゃって。あれ?こんなんあるんやな~やって!キャハハハハ!」

アイツ、またいじってやがる。

ま、まぁ~娘も大人の階段を一段上がったという事だ。
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