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1章 二学期中間テスト
お前は本当に人を怒らせる天才だわ!
しおりを挟む「何だよ、いきなり叫んで」
「いや、何でもねぇよ?」
「あるだろ。気になるから教えろ」
「聞かない方がいい」
「尚更聞きたくなった」
お互い真っ裸でのやり取り。
んー、もう過去の事だし言ってもいいけど、戸塚の事怒らねぇかな?てかあん時伊織もいたよな?夏休み入ってすぐに家でやったバーベキューん時。何故かみんな泊まる事になったんだ。伊織と戸塚は特に関わる事なかったと思うけど……
俺がなかなか言わない事で伊織の機嫌は悪くなる一方。遂にはあぐらをかいてしまった。
もう話してしまおうか。そうすれば空の話も無かった事になりそうだし?
「伊織って過去の事怒ったりする?」
「内容による」
「実は、俺の尻の穴を初めていじったのって空じゃねぇんだよ」
「マジ?じゃあ誰だよ?待て、貴哉は早川としか付き合った事ないんだよな?」
「んー、正確には直登とも一瞬付き合った。でも、直登とは何も無かったぞ」
「あー、言ってたな。キスまではしたとか言ってなかった?」
「あ、ハイ。しました……」
「えー、そんじゃ誰だよ?」
「戸塚って覚えてるか?芽依の従兄妹の」
俺が鉄仮面の名前を出した途端伊織が固まった。予想外過ぎる名前に驚いたのか、怒りで我を忘れてるのかは分からない。伊織のこんな顔見た事ないってぐらいに驚いていた。
「戸塚だぁ!?冗談だろ?え、お前らそんな接点あったのか!?」
「俺も何で戸塚にしてもらったのか今では不思議で仕方ねぇよ。みんなが家に泊まった時あっただろ?そん時俺と戸塚は一緒に風呂入ったんだよ」
「うわー!あん時か!はいはい、入ってたね二人で!一番無い奴だと思ってたわー!」
「あのさ、これ俺の黒歴史なんだ。周りに言いふらすなよ?」
「言うかよ。なぁ、何で戸塚にいじらせたんだ?あん時早川と付き合ってたよな?」
「んー、多分空とセックス失敗して悩んでたんだよ俺。そんで、戸塚にやり方聞いたら実践した方が早いってなったんだ。解し方だけ教えてもらったんだよ」
「こわ!お前ら何なの?貴哉ってば周りの奴と一通りそう言う事してんじゃん。何か早川が可哀想になってきたわ」
「戸塚とは本当にそういう感情無かったから出来たんだ!足開くの全然恥ずかしくなかったしな!」
「そこは恥ずかしがれよ!これから心配だわ!」
「にしても戸塚のがデカかったんだよなぁ~。あれ勃ったらどうなるんだろ?」
「他の男の想像してんじゃねぇよ!どっちが変態だ!」
「マジですげぇんだって!今度伊織も見てみ!正直伊織のより……」
「お前は本当に人を怒らせる天才だわ!」
「ごめんって!俺は伊織のが一番だと思うぜ!」
「もうおせーっての。って事でやっぱり俺が挿れるから」
伊織は怒ってるのか、乱暴に俺をベッドに押し倒してローションを取った。え?え?え?俺まだ伊織に何も出来てねぇけど?
そして躊躇いもなく足を持ち上げられて、尻の穴に指を突っ込まれる。いきなりだったからビックリして逃げようとしちまった。
「ひっ!伊織っ!何すんだっ!」
「お前が悪いんだ。他の男とばっかイチャつきやがって」
「もうやってねぇよ!どれもお前と付き合う前の話だろ!」
「それでも嫌なの!貴哉は俺のだ!」
「伊織……」
嫌がる俺を逃すまいと腰を押さえて、更に尻をいじろうとしてくる。俺は逃げるのを辞めてそのまま受け止める事にした。
そうだな。今回も伊織に任せよう。これで伊織の気が済むならその方が楽だし。上書きしたがってたしな。
「嫌な気持ちにさせて悪かった。俺の童貞はまた今度貰ってくれ。俺は伊織のものだ♪伊織でいっぱいにしてくれ♪」
「貴哉っ……好きっ♡」
「俺も好き♡」
尻をいじられながらキスをされた。
はぁ、やっぱ気持ちいいな♡
実は昼間に空とヤッた時はローション無かったから、穴が少し痛いんだ。でも、それも我慢出来るぐらいに気持ち良かった。
「はぁ、はぁ……いおり……」
「チッすぐに解れるのが癪に触るな」
「もういいじゃんっ……俺は伊織の、だからァン♡」
「何か、最近怒るの我慢してるから収まらねぇ……少し乱暴になっちまうかも」
「それいつもじゃん。伊織の激しいの好きだぜ♡」
「……貴哉!」
伊織は指を抜いて俺を抱き締めた。さっきまでの体への刺激と、伊織の甘くて爽やかな匂いで頭が蕩けそうになる。あ、早く挿れて欲しい。俺、早く伊織が欲しい。
「伊織挿れてよ……いっぱいして♡」
「はぁ、やっぱお前には敵わねぇわ……」
伊織はチュッとキスをしてから、俺をクルンと回転させてベッドうつ伏せにさせられた。そして腰を持ち上げた。あ、これはアレだ。バックでする気だ。
いつもと違うとこに当たって苦しいやつ。顔も見えなくなるし、俺はあまりしたくないやつだ。
伊織はゴムを付けてからローションを塗っていつもみたく俺を突いた。う、慣らしたとは言えいきなり奥まで一気にかよっ!しかも俺の苦手なバックで!
苦しさに悲鳴のような声が出そうになって、必死で我慢した。うう……涙出そう。
「ぐっ……ううっ」
「相変わらずコレ苦手だな。俺は気持ち良いんだけどな♡貴哉、俺にする時やってみ?気持ち分かるから」
「そ、なの?はぁ……苦し……」
「貴哉♡」
苦しさにシーツを掴んでいた手に伊織の手が重なった。あ、左手に同じ指輪……それを見たら無性に伊織の顔が見たくなった。
「いおりぃっ……顔、見たいっ」
「ん♡」
俺がねだると、伊織は挿れたまま俺をクルンと仰向けにして、キスをした。伊織の顔が見えて安心したのか、俺は自分から伊織に抱き付いていた。
「動くぞ貴哉♡」
「おう♡」
そこからはいつもの伊織だった。激しくて、でも優しくて、かっこよくて、大好きで。
空とは違うセックスだけど、俺はどっちも好き。
どっちも好きだから、気持ち良いし、辞められない。もう腰とかどうでも良くなるぐらい俺は伊織を感じていた。
伊織がイッた後、俺は動く気力が無くてずっとベッドにぐったりしていた。ちなみに俺は二回イッた。ふと不思議に思う。俺も男だから、空や伊織とセックスをするようになる前は一人でした事もあった。そん時は一回イケば満足ってか、終わりだと思ってたんだ。
けど今はどうだ?なんなら挿れる前にイク時もあるぞ。その後に挿れられて更にイク。さすがに出る物も無くなって量は減るけど、ちゃんとイケるんだ。
オナニーには無い何かがあるのか?
うーん、セックスって奥が深ぇなぁ。
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