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2章
初めての試み
しおりを挟むお風呂から出て律に髪を乾かして貰い、リビングでさっき淹れて貰ったコーヒーを飲む。ソファに律が俺を後ろから抱く感じで座っていた。
俺は律にブレスレットの付け方を教わっていた。
「出来たー!」
「ね、慣れれば簡単でしょ?」
自分一人で付けられる事が出来て、腕を上げて喜ぶとクスクス笑われた。
昨日買って貰ってから自分では外せなくて付けっぱなしだったので、今日お風呂に入る時に外してもらい、今後一人でも取り外しが出来るように教えてもらったんだ。せっかく律に貰ったものだから大切にしたいしな。
「このブレスレット、綺麗な夏樹に良く似合ってる♡」
「へへ♪律とお揃いー」
「可愛いすぎるよ夏樹……」
後ろから耳にキスをされて、くすぐったくて少し離れるとすぐに抱き寄せられた。
あ、ドキドキして来た。
これはアレだ。イチャイチャしたい時の律だ。
「律、くすぐったい」
「じゃあこっち向いて♡」
「ん」
律の方を向くと唇にキスをされた。
俺と律はこう言う事は何度もっていうかここに来ると必ずしてるからもう慣れたけど、これ以上はした事はない。
きっと律はしたいと思ってるんだろうな。前にセックスしたいって言ってたし、俺がビビって避けてたから我慢してるんだろうな。これ以上の事はしてこないんだ。
「なぁ律、今日は……その……」
「どうしたの?」
「律と……」
「俺と?」
「キスの先の事してみたいんだ!」
思い切って言うと、しばらく固まったと思ったらいつになく真剣な顔をして俺をひょいっと持ち上げて寝室に連れて行かれた。
ちょ、俺をひょいって持ち上げたぞこいつ!身長同じぐらいなのにどんな力してんだ!
突然の出来事で律にしがみついてると、ベッドの上に優しく下された。
「夏樹、本当にいいの?」
「……うん。でもごめん、したい気持ちもあるけど、少し怖いとも思う」
「大丈夫。そしたら辞めよう」
俺が正直に言うと、優しく笑ってくれた。
ああ、好きだな律の事。いつも優しくて、俺のワガママも聞いてくれる。だからかな、怖いけど律とならって思えるんだ。
キスが始まって、途中で律が着ていた服を脱ぎ始めて一気に緊張が増した。あ、俺も脱いだ方がいいよな。
「脱がしてあげる♡」
「……おう」
恥ずかしかったけど、ここは律に任せよう。
律に服を脱がされてお互い全裸になった。変だな。お風呂で律の裸なんて何度も見て来たのにいつもと違う気が……あ!
「律っ!それ……」
「だって目の前にこんなに可愛い夏樹がいるんだもん♡」
律のものは完全に勃っていた。お風呂では半勃ちのものは何度か見た事があったけど、これには驚いた。何て言うか……デカすぎないか?
「ちょ、待て!それどうするんだ?」
「どうするんだろうね♡夏樹は知らなくていいよ♡」
「あっ!」
キスをして来ながら俺のものにも手を伸ばす律。いつもより積極的な行動に戸惑ってしまう。
俺だってセックスのやり方ぐらいは知ってる。やった事が無いだけ。問題は男同士の場合はどうするのかだ。ここばかりは想像すら出来ない。
律に自分のものを触られるという恥ずかしさに頭がおかしくなりそうだけど、必死で目を閉じて我慢した。これも慣れだ。
「律っダメっ」
「力抜いて」
「無理っ」
「夏樹、俺を見て」
「……律」
目を開けると、いつもの優しい笑顔の律がいた。それを見た瞬間何故だか泣きたくなった。悲しくてとかじゃない。安心したんだ。
その後、律の背中に腕を回し、しがみついて俺からキスをした。
その間も律は俺のを触っていた。
「はぁ、律……変になりそう」
「いいよ。どんな夏樹も愛してる」
「ばか……好きだっ」
さすがに愛してるとは恥ずかしさが勝って言えなかった。そして何よりも俺に限界が近かったからでもあった。
律に触られてる事によって今にもイキそうだったんだ。自分がこんなに早くイクなんてと驚きもあったけど、きっと律にしてもらってるから興奮してるんだと思った。
自分でするより遥かに気持ち良かった。
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